例の講談社の漫画の盗用問題。
プロの漫画家といっても才能はピンキリで、他の漫画のアイディアや構図を参考にするというのは良くあるのだろう。もちろん本来はそれすら好ましくないことだけど、どんな漫画家も最初は好きな漫画を真似て描いたりしただろうから、まあそれ自体はしょうがない。今回の問題は作者もキッパリと盗用を認めるという珍しいケース。テレビでちょっとだけ比較する映像が流れたけど、モロパクリ、という感じだった。そりゃ問題になるわ。作家にも問題があるわけだが、編集者も気付けよって感じだ。
ましてやその対象になった漫画が我がバイブルである「スラムダンク」ということに、ファンとしても憤りを感じた。バスケ経験者やNBAのファンは分かると思うけど、井上雄彦はいろんな資料をもとに相当構図を練って描いているのが分かる。最初は上手くなかったが、研究熱心な作家で、どんどん絵も上手くなり、そのリアルな描写は読者を引き込んでいった。NBAの選手やそのプレイを参考にしている部分もたくさんあり、マニアなら思わずニヤリとしてしまう。この漫画を読めば井上雄彦のバスケットボールに対する情熱が伝わってくる。
問題の作家はスポーツを本格的に経験したことがないのだろう。そんな人間が、作家が愛情を注ぎ込んで描いたものを盗用するわけが無い。動きの描写が難しいからといって他の作品からそれを盗用するということは、作家に対して失礼とかそんな簡単な問題ではなく、そのスポーツや、スポーツを愛する人に対する侮辱である。