古本買取の許可を

古本買取の許可を

古本買取の許可を取るんだ

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本は内容で無くその状態で判断され、買い取られる。



今、古本を扱うのはそういう時代とは全く異なるビジネスとなった。



私も書棚を整理するために時に本を売りに行く。



断捨離がもてはやされる時代である。



当時、本には独特の愛着があり、よほどのことがなければ買った本を手放すということは考えられなかった。



今から40年ほど昔、私が学生だったころ、私の町には所謂古本屋はとある講座の全集などもあり、古本買取の対象はそういった類の本だろうと当然のごとく思っていた。



それが悲しむべき傾向なのか、知の衰退を暗示するのか私にはわからない。



古本買取のビジネスがこれだけ活況を呈しているのは、大半の人にとって数冊の例外を除き、大半の本は消費される商品になったことを意味している。



30年ほど前、最寄りの駅近くに小さな古本屋ができて小説や漫画本がうずたかく雑然と積まれていた。



本は知の源泉であり、特別の思い入れの対象でもあった。



そこでは本は知の象徴ではなく娯楽の対象であり、何人かの手を経た本はそれを楽しんだ人の息遣いを感じさせるような重さを持っていた。



そう、まさしく古本は商品で、それ以上でもそれ以下でもないように見える。



店にはどこかうらぶれた雰囲気が漂っていたことを覚えている。



全国展開の古本チェーン店では広々とした明るい店内で整然と並んだ商品を選ぶことができる。