改正児童福祉法成立 | しかまち心療内科のブログ

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精神科の記事は一応専門として書いていますが、政治経済は素人ですので趣味で書いています。

①一時保護の時に司法審査を導入する。兵庫県で1年にわたって一時保護した事例で虐待はなかったと裁判所が判断し市が謝罪した事件があった。そのようなことがないように、今は児童相談所の判断に任されている一時保護を司法の判断に置き換える。

 

児相も裁判所も紙の業務が増えるだろう。保護するタイミングは確実に遅くなる。一時保護は緊急性があるのでとりあえず現場の判断の方がいいと思う。一時保護のハードルが上がり、ためらうケースも出てくるだろう。その結果失う命が出てくる。保護者が異議があれば裁判所に申し出て裁判所が審査し判断すれば十分だと思う。数週間で対応できるだろう。このやり方でも兵庫のような事例は無くなる。よくない法律だと思う。ちなみに精神科ではとりあえず医師の裁量で強制入院を行い、その後本人の申し立てで入院の必要性の是非を問う形になっている。裁判所の許可取ってからの入院だったら治療が遅れる、入院そのものも行うことができないかもしれない。

 

⑤児相職員の専門性を高めるため新しい資格を創設。

 

一時保護施設であまりにも厳しい生活ルールが話題になっていた。保護児童と職員が退所後に交際するという事件もあった。しかし、資格を創設しても問題の解決にはならないのではないだろうか。それぞれの施設での運営の問題だと思う。

加えて活発な子供(一部アウトロー)を被虐待児と一緒に見るという今の形に問題があると思う。繊細で敏感な子供とアクティブな子供は分けて見た方がいいと思う。精神病院の児童思春期病棟を活用すれば新しい施設は作らなくてもいい。行動制限や投薬が必要なケースも多いだろうから病院の方がベターだ。子供の心を見る力もある。金も相当節約になる。