長い事遊んでいたアプリがサービス終了を迎えた。
あるバトルロワイヤルゲームだ。
100人一斉にフィールドに降り立ち、拾える武器装備をかき集め銃撃戦を繰り広げ、最後の1人になるまで生き残るゲーム……。
いくつかそういったゲームはあるが、自分が遊んでいた、サービス終了したゲームは『バトル中にメカに搭乗できる』という要素があるのだ。
ありがちな、バラバラと連射できるアサルトライフルや、遠くからパァンとブチ抜くスナイパーライフルといった銃で戦ってる折、状況に応じてメカに乗り込む……。
このメカもさまざまな種類があり、鈍重な分装甲の厚い、ちょっとやそっとではやられないメカ、装甲は薄いが素早く上空から襲い掛かれるメカ、剣で戦う騎士のようなメカ、なんかガンダムとかに出てきそうなメカなど様々。
自分はあまりロボットアニメに詳しくはないし、人が乗るメカはヒトの形を取る必要はないと考えているタイプであり、自分が好んで使っていたのは鈍重でドシンドシンと迫る重装甲メカ。
あらかじめ設置しておく事で近くの敵を攻撃するタレットを射出して戦うのが特徴。
敵がいそうなところに設置しておく事で索敵に、タレットと自機との挟み撃ちといった戦い方もできる。
好んで使う人は少ないらしく、「自分で使うと弱い」、「ファイトビーム (そのメカの名前)は甘え」など散々な言われよう。
だが、このメカも最強ではない。むしろ天敵の方が多い。
鈍重、つまり動きが鈍く、戦い方も『地面に設置』……。
つまり、空から来る敵には対応する手段が無いのだ。
相性が悪いどころかマトでしかない。
場合によってはメカから降りて銃で戦う方がマシなほど。
メカだけがバトルの全てではない。自分はむしろメカは非搭乗時のサポートであるべきだと思っている。
非搭乗時、つまりパイロット本体。
メカの飛行能力にモノを言わせて、フィールドで1番高い塔のテッペンに上り、そこからスナイパーライフルで地上のプレイヤーを手当たり次第屠る……そういった戦いも、良いか悪いかは別として
それが出来るのがそのゲームの面白さ。
そして、自分も甘くはない。
塔のテッペン…そんな狭い所にいればイコール『その場から動けない』という事。
そちらが塔からこちらを見下ろす時、こちらも塔の上の敵を注目する。
そして、こっちにも遠距離武器がある場合……。
そう、相手をマトにしてやれるのだ。
敵の注意がそれたタイミングで、スコープから塔の上を狙い、さらにその的の上…頭部を捉える。
破裂音と共に画面に映る、「〇〇が〇〇をキルしました」
される側の名前にその敵が載り、代わりに自分の名がそこに映る。
ゲーム端末を前に思わず「ふっ…愚か者め」などと独り言を言ってしまっていた。
そんな調子のいいバトルもあれば、その逆もあり。
別の試合、今回は趣向を変えて、メカの索敵に合わせてパイロットの武器も『地上の敵を追尾する爆弾』で揃えた。
遠距離での戦闘力はないが、敵のいそうな所に発射、あとは自分は隠れていれば勝手に敵を襲う、そんな戦い方だ。
こんな敵がいたら自分も嫌だ。
あまり敵と遭遇せず、気づけば残りあと数名、そして最後の決着のとき。
流石にメカに乗り込み敵の攻撃を耐えることを優先するが、先ほどつづった「空から襲う」タイプの敵の降り注ぐ銃撃。
なすすべもなく破壊される自分のメカ。残るはパイロット状態の武器のみ。
しかし、この時持っていた武器は……。
『地上の敵を追尾』。つまり、空を飛んでいる敵には無意味なのだ。
そう、この試合、自分が勝つという事が絶対に出来ない試合になってしまったのだ。
勝つという現象が存在しないというか…
存在しない結末というか。
ゲームの名は『機動都市』。
数多くの名(迷)勝負エピソードに尽きないゲームだった。