「ゆいさんゆいさん」
私のイヤホンを外して、耳元で囁いてきたのはメンバーの森田ひかる、、
こんな可愛い顔の子にこんなことされたらドキッとしない人なんていないだろう
私はもちろんドッキドキだ
「……?」
「え、あ、どした?」
少しだけドキッとしてしまったことへの言い訳を考えていたら首を傾げられてしまった
その顔もかわいい、、、
「…ちょっとこっち来てください」
囁き声で言われたので思わず囁き声で返事をした
「……なんかあるの?」
唇に人差し指を当てて、「しー」なんてしてきたので、何回も頷いた
廊下に出て、しばらく歩いたところでひかるが止まった
ひかるが指さしたのは……空き部屋?
首を傾げてひかるを見ると、ひかるはゆっくりとドアを開けて覗きだした
私も気になって覗いてみると、、、
『……ちょ、はぶちゃ、あっ…だめ、気づかれちゃう』
『だめ、もうちょっと』
『ん、んぁ…やぁ……あれ、ちゃんとドア閉めてよぉ…』
え、やばい、こっち来る
土生ちゃんとみいちゃんの行為に夢中になってるひかるを引っ張って、隣の空き部屋へと連れ込んだ
「はぁ…バレてないっぽい」
「…ありがとうございます」
「てか、気づいたのいつ?」
「2週間前くらいに気づいて、楽屋から出ていったら跡つけてました…すみません」
なんか、ひかるって意外とやらしい…?笑
そう思うとニヤニヤが隠せない
「ゆいさん何ニヤニヤしてるんですか!」
私の隣に座ったひかるは、頬を膨らませてそう聞いてきた
「いやぁ…ひかるって意外と……ね?」
「なっ//…ゆいさんだって興味津々だったじゃないですか!」
「2週間もずっと2人のああいうとこを覗き見してるひかるよりはマシですー!!」
「……//」
ひかる顔真っ赤だ…かわいい
充分揶揄えたし、可愛いひかるも見れたし満足
「よし、そろそろ戻ろう。からかってごめんね?」
ごめんねのつもりで頭をポンポンとなでてあげようとすると、ひかるの手によって阻止されてしまった
これは…本気で怒っちゃったかな
「ごめんね?大丈夫、誰にも言ったりしな「ゆいさん」
「……どうしたの?」
「ゆいさんは、その…ああいうのしたことあるんですか!」
え、これどういうプレイ
後輩からの衝撃の質問に少しだけ驚いた
私は、ああいう深い方はもちろんキスだってしたことがない
ただ、、、ここは先輩として見栄を張らせてもらいます!!
「……あるよ、内緒だよ?」
「ゆいさん、私最近なんか変で、、その…」
「どした?ゆっくりでいいよ」
「私ゆいさんとああいうことしたいです」
えっと、これは…告白?
いや早とちりとかだったら恥ずかしい
雰囲気にあてられた…とかそういうのもあるし、、ひかるが可愛いことくらいしかわかんない、、
「……」
「ゆいさん、してもいいですか」
「…へ?あ、ちょっとまった」
ていうか、いつの間にか追い詰められてるし、
に、逃げ場が…ない
「むりです、あとで殴ってください」
「え?ちょ……んっ」
その瞬間、私のファーストキスは奪われた
想い人である後輩によって。
「……私もう悔いはありません、好きなだけ殴ってくださいすみませんでした!!!」
余韻に浸ってるかと思いきや、思いっきり頭を下げられてしまった
「殴れないよ…えっと、満足ですか、?」
「欲を言えばもっとしたいです」
「なぐるよ?」
「冗談です!あ、もうバレちゃったと思うんですけど、私ゆいさんのこと好きです」
「っ…そっか」
「本気で落としにいくので覚悟しとくださいね」
私も好きだよ、とは言えなかった
付き合うことは少しだけ怖い
それと、ファーストキスの味はよく分からなかった
―――
リクエストなどあれば気軽に、、
🙇♀️🙇♀️🙇♀️
