工芸の粋飾る金沢駅 | 国際そのほか速

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 工芸の粋飾る金沢駅


 北陸新幹線開業が目前に迫った9日、JR金沢駅の新しいコンコースがお披露目された。県内の人間国宝らが手がけた伝統工芸品が並び、「金沢らしさ、石川らしさ」を演出した玄関口となった。


  全長約120メートルのコンコースには、東口の「鼓門」からつながるイメージで能登ヒバ製の門型柱12対が並ぶ。各柱の上部には、九谷焼や輪島塗などの伝統工芸品計24点が飾られ、側面には計58個の広告、案内用の電子看板が取り付けられた。


  みどりの窓口前の通路には、文化勲章受章者の陶芸家大樋年朗さん(十代大樋長左衛門)が制作した大樋焼の陶壁(幅約8メートル、高さ約4メートル)が設置された。「日月の煌(きら)めき」と題し、ベンガラ色の壁面に金と銀の円形などをあしらった。


  オーストラリアから旅行で訪れたポール・マークスさん(58)とピン・リンさん(52)夫妻は、「創造的な美しさと地方の雰囲気が感じられ、素晴らしい。美術館のようで、一つ一つ足を止めて見てしまった」と感激していた。