デング熱の予防指針まとめる | 国際そのほか速

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 昨夏、約70年ぶりに国内感染が確認されたデング熱の予防対策を推進するための指針を作成する厚生労働省の委員会は18日、自治体が平時から蚊の対策を行い、感染者が出た場合は感染推定場所の調査や情報提供を行うことなどを定めた予防指針案をまとめた。今後、一般などから意見を聞いた上で、新年度から適用する。

 指針はデング熱のほか、同じヒトスジシマカが媒介するチクングニア熱も対象。自治体は蚊の継続的な調査を行い、国内で感染したとみられる患者が出た場合は感染場所の推定や一定区域への立ち入り制限など感染拡大を防止する対策を行う。また、患者の検体を検査し、感染経路の究明に努める。

 海外で蚊に刺され、国内でデング熱を発症する例は毎年百例以上出ており、昨夏のように、感染者が国内で蚊に刺されて感染が広がる恐れはある。しかし、近年は感染症対策として蚊の駆除などの対策を行っている自治体は少なく経験が十分でないことから、指針で総合的な対策を定めた。

 予防策推進を図る必要がある個別の感染症の予防指針が策定されるのは、今年度から適用されている風疹に続き7例目。