シカ撃ったらヒグマに奪われた!2メートルの成獣 | 国際そのほか速

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 16日午後2時50分ごろ、北海道白糠町上庶路の山中で、仲間と2人でシカ撃ちをしていた東京都足立区の自営業・大須賀実知生さん(57)が仕留めたシカを回収しようとしたところ、突然現れたヒグマに奪われる事件があった。

 白糠町は、道東、釧路市の中心部から西へ約30キロにある人口約8700人の町。現場は住宅から約100メートルの地点だった。大須賀さんが、約100メートル前方のシカに弾が命中したのを確認し、雪をかき分けながら近づくと、約50メートル手前でヒグマがシカをくわえているのに気がついた。大須賀さんたちは一目散に逃げ、ヒグマもシカをくわえたまま、山中に消えたという。体長は約2メートルで、成獣だったとみられる。

 2人は知人を通じて北海道警釧路署に通報。署員らが近隣住民に注意喚起した。2人にけがはなかった。大須賀さんは東京都猟友会の会員で、団体対抗のクレー射撃大会の安全狩猟地区対抗射撃研修会などに出場経験がある。

 ヒグマは食糧がなくなる冬には冬眠する習性があるが、活動を続けて越冬するヒグマもいる。道東では1月に標茶町の山中で男性がヒグマに襲われて死亡、今月2日にも厚岸町の山中で男性が襲われ、けがをしている。

 釧路署管内ではホームページなどでヒグマへの注意を呼び掛けているが、通報があったのは今年になって初めてだった。