不正送金、29億円に倍増=ネット銀被害、過去最悪―法人口座と地銀で激増・警察庁 | 国際そのほか速

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 インターネットバンキング利用者のIDやパスワードを盗み預貯金を勝手に送金する事件の被害が2014年は約29億1000万円に上ったことが12日、警察庁のまとめで分かった。前年の2倍以上となり、過去最悪を更新した。法人名義の口座と地方銀行で被害が激増している。
 不正送金の被害は12年の64件、4800万円から13年は1315件、14億600万円に急増。14年はさらに増えて1876件、29億円余りとなった。
 1件の平均被害額は約155万円。13年の約107万円から45%増えた。取引金額が大きい法人口座の被害が増えたのが原因だ。14年の法人被害は10億8800万円で、9800万円だった13年の11倍に膨らんだ。
 個人口座は39%増の18億2200万円。法人に比べ増加幅は小さいが、全体の63%を占めた。
 被害に遭った金融機関の数は、前年の32から102に拡大した。特に地銀は20行から64行に激増。ゼロだった信用金庫と信用組合は計22機関で被害が確認された。都市銀行(ネット専業を含む)も12行から16行に増えた。被害者の居住地は全都道府県に及んだ。
 地銀や信金・信組は被害額の83%が法人口座で、都銀は87%が個人口座だった。