助っ人先生のブログ

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子供時代に好きだったプロ野球、MLB、NBA、日本サッカーなどに関するギャラリーと薀蓄

いよいよ88デトロイト特集もラストです。振り返るとピンからキリまで様々なOBのサインカードを並べるのを楽しめました。それでは始めましょう。

 

*外野陣*

① パット・シェリダン (左77/中5/右8) [ML8年(7期)目]

127G 347AB .254AVG 11HR 47RBI 8/14SB

② ルイス・サラザー (二3/三29/遊29/左44/中5/右3) [9期目]

 130G 452AB .270AVG 12HR 62RBI 6SB

 

彼が件の便利屋サラザーです。87年膝の再建手術から復帰して二年目、キャリア第2のピークを迎えています。トラメル離脱時に代役を務められる守備力は侮れません。唯一の弱点はフリースインガーな所ですが、エヴァンスの様に待球上手な選手もいるためラインナップとしてのバランスは取れているかも。

 

③ フレッド・リン (左17/中3/指3) [15期目] 

(8/31:ボルティモアから移籍加入)

27G 90AB .222AVG 7HR 19RBI

※BAL: 87G 301AB .252AVG 18HR 37RBI 2/4SB

 

高齢化によるベテラン勢の戦線離脱が激しい最中、プレーオフも視野に入れなければいけないということで、シーズン早々そちらの望みが絶たれたオリオールズからケガ多き大物リンが加入。さらにベテランを雇ってどうするのって思わされます(苦笑)。守備力の高い選手も多すぎて誰をどこで使うのか。贅沢な悩みですね。

 

⑥ ビリー・ビーン (左2) [5期目] ※Known for "Money Ball"

6G 6AB .167AVG 0HR 1RBI

 

① ゲイリー・ペティス (中115) [7期目] GG賞

129G 458AB .210AVG 3HR 36RBI 44/54SB

② ドゥウェイン・マーフィー (中32/右7/指1) [11期目]

49G 144AB .250AVG 4HR 19RBI 1/2SB 

※6/5 自由契約選手として加入[後年ヤクルト]

ビリー・ビーン (中1) [2期目]

10G 11AB .182 [HR-RBI-SBなし]

2024年8月6日病没 (元近鉄)

⑦ スコット・ルセィダー (中1) [2期目]

16G 16AB .063AVG 1HR 3RBI

 

つい最近元近鉄で「マネーボール」と関係ない、王とアーロンが共演した宣伝でモブを演った方のビリー・ビーンさんが鬼籍にお入りに。大変残念です。We all will miss you, sir. Rest in peace...

 

① チェット・レモォン (右141) [14期目]

144G 512AB .264AVG 17HR 64RBI 1/3SB

 

ライトはほぼ不動のチェット・レモォンで決まり。ただこのシーズンを最後にやや精彩を欠くようになり2年後には引退。名手といえど寄る年波には勝てませんでした。タイガースの様にベテラン頼みのチームはケガが怖いですね。

 

*DH勢*

① ダリル・エヴァンス (一63/指54) [20期目]

144G 437AB .208AVG 22HR 64RBI 1/5SB

② ラリー・ハーンドン (左10/指46) [15年(14期)目]

76G 174AB .224AVG 4HR 20RBI 0/1SB [ML最終年]

⑤ ジム・モリスン (一2/三1/左1/指13) [12期目]

6/10 契約解除 ⇒ ATLにFA加入 [ML最終年]

24G 74AB .216AVG 0HR 6RBI 0/2SB

※ATL: 51G 92AB .152AVG 2HR 13RBI 0/1SB

 

いやあ、それにしてもキャリア最晩年のベテランがぞろぞろ出てきますね。アンダースン監督はDHをフィールドプレイヤーとしては少し無理が出てきたベテランヒッターのために使っていた様です。しかし87年ラビットの追い風に乗って打棒が復活したハーンドンや同年途中加入のモリスンが絶不調。残る3人がエヴァンス、バーグマン、ナイトですから対戦相手にさぞかもられたでしょう。バーグマンの確実性とエヴァンスのパワー&待球センスが合わされば理想的ですが、そんなうまい話はないですよね(苦笑)。

いよいよフィールドプレイヤーを紹介していきます。87年東地区制覇時のラインナップからカーク・ギブスン(⇒ドジャース)とビル・マドロック(ロッテ)が抜け、主力の高齢化も進んでいる事が悩みのタネ。AL屈指の二遊間がチーム浮沈の鍵を握ります。

 

*捕手*

① マット・ノークス (捕100/指2) [ML4期目]

122G 382AB .251AVG 16HR 53RBI 0/1SB

② マイク・ヒース (捕62/右3) [11期目]

86G 219AB .247AVG 5HR 18RBI 1SB

 

メジャーの通年では捕手を複数人起用する球団も珍しくないですが、途中出場のみの選手(クリス・バンドー:1試合)を除くと88年のタイガースは若いノークスとベテランのヒースだけで戦い抜いています。162試合制でのこれは実に贅沢ですね。

 

*内野陣*

① ダリル・エヴァンス (一63/指54) [20期目]

144G 437AB .208AVG 22HR 64RBI 1/5SB

② レイ・ナイト (一53/三6/指20) [15年(13期)目]

105G 299AB .217AVG 3HR 33RBI 1/2SB

デイヴ・バーグマン (一44/左11/指23) [14年(13期)目]

116G 289AB .294AVG 5HR 35RBI 0/2SB

 

④のジム・モリスンがいないのはDH先発数が一塁先発数を上回っているから。彼は次回紹介します。女子プロゴルファー、ナンシー・ロペスの前夫レイ・ナイトが二人目。86年WSに貢献した巧打者も寄る年波には勝てずこれが最終年。一番手のエヴァンスと彼のバットが湿りがちだった分バーグマンが健闘しました。長打力がイマイチですがなかなかのアベレージで頼れる便利屋といった所でしょう。

 

① ルー・ウィタカー (二103) [12期目]

115G 403AB .275AVG 12HR 55RBI 2SB

② ジム・ウェールワンダー (二52/遊4) [2期目]

88G 175AB .211AVG 0HR 6RBI 11/15SB

③ サルバトーリィ・ロヴェーロ (二4) [新人]

12G 21AB .381AVG 1HR 2RBI

 

私的な出来事が元でウィタカーが膝軟骨を断裂してしまい長期離脱。そのためウェールワンダーが控えを務めました。当然ながら大物の代役には物足りない出来ですが、ベテラン過多でペティス以外あまり機動力を絡められないラインナップですから起用法次第でもっと活きたかもしれない人材でしょうか。後年ヤクルトでプレーするロヴェーロもデビューを果たしています。

 

① トム・ブルッケンス (三126) [10期目]

136G 441AB .243AVG 5HR 38RBI 4/8SB

 

前年・今年と三塁経験者が多く在籍する中レギュラーを死守したブルッケンス。盗塁は得意ではないものの走力もあり三塁打が期待できます。見た目だけではわからない事って多いですね。二番手は次回紹介する便利屋のサラザーで四番手は指名打者の項目で紹介するモリスン。実績ある彼らがいてもアンダースン監督に先発起用され続けたというのは立派です。

 

① アラン・トラメル (遊122) [12期目]

128G 466AB .311AVG 15HR 69RBI 7/11SB

③ イヴァン・デヘスース (遊7) [15期目] ()

7G 17AB .176AVG [HR-RBI-SBなし]

 

自分の耳には彼の苗字は「トラモゥ」と聞こえますが、一般のカタカナ表記に従って記しました。長年デトロイトを牽引してきた彼ですが、このあたりから怪我による欠場が増え、任される打順の関係か盗塁試策もかなり減っています。二番手はまたも便利屋のサラザー。7月に7試合だけ往年の名遊撃手デヘスースを起用。これが現役最終年となりました。

 

※エヴァンスの先発出場数に勘違いがありましたので修正。DHの項目でも改めて紹介する予定です。マイッタ。

 

※※Walewanderがもう一種あったので画像を更新しました。

今日は88デトロイトのリリーフ陣をカバー。といってもアンダースン監督が数人のリリーバーしか信用していなかったのか総勢わずか7人。内2人が未収集なのですぐに済みます。紹介はイニングの昇順。ただしエースクローザーはトリを務めます。

 

*リリーフ投手陣*

⑦ マーク・ハイズマン [ML6期目] ()

5戦 5.1回 5.06ERA 1W-0L 6SO

 

⑥ マイク・トゥルヒーヨ [4期目] ()

6戦 12.1回 5.11ERA [W-L-SVなし] 5SO

 

⑤ ドン・ヘインケル [新人(当時28歳)]

21戦 36.1回 3.96ERA 0W-0L 1SV 30SO

 

④ エリック・キング [3期目]

23戦(5先) 68.2回 3.41ERA 4W-1L 3SV 45SO

 

③ ポール・ギブスン [新人(28歳)]

40戦(1先) 92回 2.93ERA 4W-2L 50SO

 

まずこちらが中継ぎ投手陣。先発完投を好むアンダースン監督の傾向によるものか実働人員が3人強でしょうか。残る2人がダブルクローザーなので自然と接戦の際にはロングリリーフを間に挟んでいた様です。さらに2人の新人が28歳というのにも驚かされます。特にギブスンは18の時からマイナー(レッズ傘下)にいたのでメジャー昇格に11年を費やした事に。すごい執念。ちなみに若い頃トルヒーヨという苗字が読めず「車寅次郎]みたいな名前だと思っていました。今思い出しても恥ずかしいですw しかもあれ苗字だし。

 

② 故「ウィリー」ヘルナンデス [12期目]

63戦 67.2回 3.06ERA 6W-5L 10SV 59SO

 

実名:ギエルモ (Guillermo)なので3~8枚目のサインは頭文字「G」で始まっています。苗字のアクセントはaにかかるそうですね。

 

① マイク・へネマン [2期目]

65戦 91.1回 1.87ERA 9W-6L 22SV 58SO

 

これで全員ですね。一応競争で抑えを決めていたのか当初はへネマンがエースクローザーを務め、中盤以降は2人を使い分けていた様です。98勝した87年はクローザーとしてAL-ASに3度出たヘルナンデスが出遅れ、何とメイン火消し不在の状態で通年を戦い抜いています。その結果5SV以上が4人、二桁SV達成者ゼロの珍事に。アンダースン監督はその後も左右2名のクローザーを使うなどし、なかなか絶対的守護神を置きませんでした。