Noisy情報過多の昨今。その波に飲まれて身動きができなくなる。犬の散歩は日が暮れてから行く。目が悪いバロンは、光と影で驚いてしまうから。なので自然と夜空を見上げることになる。冴え冴えと広がる空に、ポカリと月が浮かんで息を呑む。旅以外で空を見て、「綺麗だ」と純粋に思うことが出来なくなっていたけど、最近ようやく染み入るようになった。耳をふさいでしまうことも必要なのかもしれない。そうしないと、何も感じられなくなる。