クーラーのコンコンいう音が気になって何度も夜中目が覚めてしまった。
せっかくのお布団なのに熟眠できないなんて、神経質な自分が嫌になっちゃうわ。
でも!今日はここに来た目的の場所に行くのだ!
楽しみ!さあ活動開始‼
…と、布団を起きた瞬間だった。
「うぐっ!?」
魔女の一撃。
と、西洋では言うらしいね…
ぎっくり腰。
え、嘘でしょ?今来ちゃう?このタイミングで?
待て待て、気のせいかもしれない。ちょっとひどい腰痛かもしれない。
ちょっと無視してみようかな……無理無理無視できないっ!いだい!!
と、とりあえず安静だ。
チェックアウトの時間ぎりぎりまで横になってみる。
しかし、今までの事を思い返してちょっと因縁めいたものを感じずにはいられないんだけど。
以前、キャンプしようとテントを修理に出したら工場ごとテントが焼失して、
代わりに来たテントでキャンプしようとしたらぎっくり腰になって、
その後にキャンプしようとしたらぎっくり背中になったりトラブルがあったり、
やっとキャンプ出来たと思ったら雷雨にぎっくり腰。
うーんと、私ってそんなに日頃の行い悪いのかしら。
でもまあ幸い、ぎっくってはいるけどそれほどひどくもない様だ。
行くだけ行ってみよう。だってその為に今回ここに来たんだもの。
チェックアウトして恐る恐る活動開始。
その挙動はおばあちゃんそのものである。
バイクに跨ってみたところ、運転姿勢に気を付ければ大丈夫みたい。
まず真っ先にドラッグストアでシップを購入。
よし!いざ行かん!
晴天ではないものの、あったかくて走りやすい。
混み合う街を走りぬけ、峠へ入る。
どうも昨日の雨以降バイクの調子がよろしくないな。何だかガリガリ言ってる。
きっとすべてのグリスが洗い流されてしまったんだろうな。
相棒も私も体調万全ではないものの、とても気持ちのいい快走路。
峠は苦手だけど、車通りも少なくてゆっくり走れるから楽しめる。
凪いて、鏡の様な水面に新緑の森が移ってて、あまりに美しかったから足を止めた。
よく見たら、鴨がたくさん泳いでる。(写真右下)
「があがあ」って鳴き声が可愛いっ。泳いだ後に続く波紋がまた何とも可愛くて和んだ。
順調に峠を駆け抜けてバイクを停め、歩くこと数分。
村の境目を表す庚申塔を越えると、
到着!宿場「大内宿」!
茅葺屋根のお店が立ち並ぶ、重要伝統的建造物群保存地区。
先日テレビで見てから、ずっと恋焦がれていた。
すごいすごい!タイムスリップしたみたい!
焼きたての巨大おせんべいに呼ばれちゃったわ。
齧りながら右へ左へ散策散策。
通りの両側には水路が走っていて、宿場を潤してる。
ラムネも冷え冷え。
いたるところが隙無く素敵すぎてもう、何だか鼻血出そう…。
「足の裏あっためるといいよ~」と教えてもらって、足を炙るの図。
火のあったかさってなんでこんなにじんわり奥まで届くんだろう。不思議と腰も楽になった。
畑にネギ発見。やっぱりネギだよね!
大内宿にネギと言えば、
無類のネギ好きには堪らない、一本ネギで食べる「高遠そば」。
皆さん掬うのに苦心してたけど、私ネギで蕎麦を食べる才能あるかも。ネギ好きなだけに。
お蕎麦を口に入れてはしゃきしゃきとネギを齧る。
優しいお蕎麦にネギの辛味刺激が相性抜群で、あっという間に汁まで無くなっちゃった。
お腹もいっぱいになったし(もう一杯食べたいくらいだけど)、大満足。
鯉のぼりが飾ってあったり、ツバメが飛び交っていたりととてもいい時期に来れたみたい。
ここを離れるのが名残惜しくなっちゃった。
今度は冬に来てみたいな。
きっとどの季節でも、大内宿は来た者を魅了するんだろう。