立ち枯れた木と黄色く染まった木、青々とした笹。

薄暗い空を翔ける、山にかかる雲。

反対側、ガードレールからの見晴らしは素晴らしい。

そうそれはつまり、風強い。

うう、寒くさえなきゃ、こんなにも荘厳な景色を、もっと楽しめたのに…

まさに骨まで冷えるって奴だ。

そんな時はコレだよね!
カスケード-121012_132958.jpg モクモクと漂う硫黄の香り。
カスケード-121012_133137.jpg あっ!極楽が見えた!!

一秒でも早くたどり着きたい…!

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ここは厳寒の八幡平に燈る小さな灯、藤七温泉『彩雲荘』

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まさに鄙びた温泉宿。

オラわくわくすっぞ。

まずは内湯に突撃したものの、温い…。ここ源泉熱いはずなのに・・・。

どうやら、前に入った人が熱かったらしく、水がジャージャー出っ放しになっていた。

もう、まっっったくあったまらない!

水を止めても湯舟全体はすぐ熱くなるはずもなく、

ひたすら給湯口に張り付いて耐えていた。

真っ白の硫黄泉は、温くても効能が強い。


ようやく湯船が温まり、顔が少し紅潮してきた頃には、ちょっと湯当たっていた。


さすがだ。


休憩したら、再突撃。今度は寒風吹きすさぶお外へ。


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名物の混浴露天風呂。


超超超寒いから、一瞬で服を脱いで、湯にドバーン!!


「っっぬる~~~~~!!!!」


雨の影響か、コチラも温い・・・無念・・・。


ロケーションは最高なんだけど(道路からも見えるので要注意)、今日は日が悪かった。


雨と風は無常にも水温と体温を奪うのです。


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温泉成分にて真っ黒な温泉卵。


だけど殻を剥くと、ぷるるんピュアホワイトなもちもちお肌。


そしてなめらかな食感、絶妙な塩加減・・・・・・・・・おかわり!

ストーブに当たりながら食べてたら、何とか身体は暖まった。


では出発しましょう。


樹海ライン、もしかして私初めてかもしれない。


アスピーテよりもRが穏やかでひっそりとした雰囲気。

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目の前に見えるは岩手山。


日の当たり具合、空の色、雲の塩梅が絶妙な瞬間。


すごくいい道だ、だけど、やっぱり、寒いよおおおお!


あっという間にまた冷え切った。


でも私は知っている。


もう少しの辛抱だ。


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樹海ライン後半にある松川温泉、到着☆


松川温泉の中で一番手前にあった『峡雲荘』にしてみた。


館内は木造でとても綺麗。


ふふふ。日に二回も温泉に浸かるなんて贅沢だなあ。


松川温泉も大好きな真っ白硫黄泉で、念願の熱いお湯。


「あ"あ"ぁぁ~~~~~!」


自分に正直になったら、こんな声出た。

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露天も広々してて熱々。しゃーわせ・・・。

泉質が似ているだけに効能の強さも似ているようで、なかなかのぼせてきた。


湯当たりしない程度にしないとね。


もう一回内湯に浸かってから風呂を後にした。


いやーあったまったー(ほこほこ)なんて外に出たら雨が降っている・・・。


くぅっ(泣)


あと少しで里に下りれるから行ってしまおう。


と走り出したら、樹海ライン、何か本気出してきた。


ヘアピンカーブにヘアピンカーブ。


たとえ路面が濡れていなくとも、私のライテクでは厳しーっ。


ひいひぃ言って下りていたら、やっと見たことのある「八幡平へようこそ」の看板が出てきた。


信号が見えたときの「里にたどり着いた」感たら、ハンパなかった。つい叫ぶほどだった。


後はもうこっちのもの。


進むたびに、徐々に空気が柔らかくなって、骨まで冷える寒さでは無くなった。


でも、確実に秋は深まっていく。


さて、今年はいつまでバイクに乗れるかしら?