カラカラカラ…

渇いた音色

気付かれたくないから、騒いで掻き消す


小さな歯車

早い回転

気付かれたくないから、喚いて誤魔化す


立ち塞がって隠したつもりの、

隠しきれない小さな声


聞こえてる?

気づいてないよね?



シャラシャラシャラ…

渇いたチェーン

気付きたくないから、風に紛れる


小さな違和感

早い速度

気付きたくないから、走って誤魔化す


動き回って隠してるつもりの、

小さな変化




僕は小さい。

でも知られたくないんだ。

だから、僕は大きいと、思い込むことにしたんだ。

僕、こんなにすごいよって、言う事にしたんだ。

だって、もう小さく小さく潰れるのはごめんだもの。

そうして、傷を舐めてるうちに、僕は本当の大きさが分からなくなってしまったんだ。