呼吸器を外した父に会いに行く。

ドキドキ。

でも良いドキドキ。

ICUに入ると、起きてた。

酸素マスクはしてるけど、しっかり覚醒してる。

舞い上がっちゃって、最初どんな会話したか覚えてない。

そしたら、父がまだ出ない声を絞り出して、

「今日食べたよ」って。

なんと、ご飯を食べてた!

まだ流動食なんだけど、それでも口から食べ物を入れられるというのは、本当に大切な事。

すごいなあ。

本当に生命力がつよいんだなあ。

その事が運命的にすら感じる事は多々ある。

まずは、狭心症。

持病だったのだけど、突然夜中に発作が起きたから病院に行き、入院に至った。

発作が無ければ、気付くのが遅れていただろう。

そしてその狭心症を抱えているから、抗がん剤治療が難しいかもしれないと懸念されてたのに、

心臓の働きは正常値…。

GO!GO!抗がん剤!

そして、いっぱい色々あって、その後、

感染した。

だけど、肝機能腎機能が正常だったから、強い抗生剤で感染と戦えた。

そんで、肝機能腎機能が落ちて来たら、白血球が増えて回復しだした。

今は腎機能が低下してるから、まずはそこに焦点を当てる治療をするって先生が言ってた。

そして、一週間の人口呼吸器装着。

口から食べるなんて無理な状況では、どんだけ胃に直接栄養を入れても痩せる。

確かに痩せた。

けど、何年も何年も培ったメタボリックが、父をガリにはしなかった。

ネックだった事がネックにならない。

正直、生命力ってだけじゃない何かも感じる。


父は、白血球が増えたか、増えたのが悪玉じゃないか気にしてたけど、

血しょう板と赤血球が増えてきて、LDH(白血病の勢いを示す数値)が下がった事を伝えるど、ずーーっとニヤニヤしてた。

まさに、抗がん剤治療がうまくいってる証の数値だからね。

ずーーっとずーーーーっとニヤニヤしてる。

表情も目もはっきりと覚醒して、ニヤニヤしてる。

ベッドの隣にはテレビまで置いてあるし。

それを自慢するし。


良かったね!



良かった…