前回の網地島ツーリングで、ちとはまってしまった事がある。
あの、わくわくと、地に足が着かない感じ。
あの、不安を抜け出す感じ。
そして、あの、神聖な儀式のような瞬間…!
そう!!
『絶景ポイントから、朝日を拝む』事!!!
しかしまあ、朝日ってのは、天気が良くなきゃ見れないもの。
夜通し走るんだから、もちろん仕事は休みの時がいい。
でもそうすると天気が芳しくない。
で、ちん&ミサト『心はいつもピーターパン』コンビは、平日に決行☆
仕事後、深夜2:00に待ち合わせて、出発。
今回、栄誉ある絶景ポイントにチョイスされたラッキースポットは、八幡平!
山の頂から見る朝日… 完全に私達の心奪うでしょう。
つって!なんつって!ぐふふふふ~って、、寒い!!!!
舐めてた!この時期の八幡平、いや、岩手舐めてた!
「寒いかもな~」って、革ジャン着てたけど、革ジャンではぬくもり全然補えてない。
冬装備じゃなきゃダメだった。
けれどもう後戻りなんかしないっ!
だって、峠を昇るにしたがって、どんどん朝焼けが始まっていたんだもの…!
始まったばかりの朝焼けの、短くて濃い凝縮されたグラデーション。
雲の冷たげな青さと、空の火を灯した赤さが交わらずに主張してる。
標高はどんどん上がる。
体感気温は下がる一方かといえば、フッとあったかい空気の場所もあったりして
何とか首の皮が繋がっている。
しかし、立ち枯れた木々が増えてくるにしたがって、目を疑うモノが!!
まだ薄暗かったから、ボンヤリと「なんか白いな~あの辺…」と思って近づいて来たら、
「ゆ、雪~~~~~~!!」
ヒーーー!雪の溶けない気温の場所をこんな薄着でなんて、低体温症になっちゃうかも!
体感よりも確かな寒さの証拠を目にして急に弱気になる。
雪が残っている場所に着いたというのは、ゴールに近いという事。
「もうホント無理」って言い出しそうな一歩手前で、頂上に到着。
駐車場奥にある展望台に陣取って朝日を拝む準備万端☆


もう随分明るくなっては来てたけど、前回の経験からこの感じならあと30分くらい掛かる…と予想。
じゃあおしゃべりしながら待とう。
「あ、あ、あ、あのののささささあっぁあ」
寒すぎて口が回らず、あごが揺れて言葉が切れる。
そのしゃべれなさにウケていたら、見る見る見る見る空が変化していた。
雲が、綺麗…
陽の光を吸収して輝く雲を見て、もう日が昇ったかと勘違いしていた。
しかし、まさに「ピカーー!!!」という効果音付きで、太陽がお顔を出す。
「これだ!今が夜明けだ!!!キタキタキタキタ!!!!」
恒例の合掌。
『差す』という表現がピッタリの今日の朝日。
山から昇ったから、少し高くてまぶしい。
今日も変わらず、私たちを照らしてね。
よろしくお願いします。
目的は果たされた!
下山する前に、体をあたためようとカップラーメンを食す。
強風のせいか高度が高いからか、湯が全然沸かなくて、非常にぬるいカップラーメンだった。
もちろん冷え切った体はあたたまらず、またガクブルで極寒を走る。
でも下りの帰り道は、スルスルと進む。
下りカーブにヒヤヒヤしながらも、一気に駆け下りて、にしねの道の駅で休憩。
屋内の自販機コーナーのベンチでホットコーヒーをすする。
ああ~~暖かいですね~。室内って安心しますね~。
ほっこりと頬の赤さを取り戻した私達は、帰路に着こうとバイクの傍に行った。
すると、40代くらいのライダーさんに遭遇。
これから八幡平に行くんだそう。寒いっすよ~~~!と脅す2人。
「じゃあ気をつけて!」
手を振り、二手に別れた。
西根から盛岡までは3分の1くらい脳の機能停止。
暖かさを増す太陽にポカポカと照らされちゃって、もう心地よくなっちゃってる…。
早く帰って寝よう…
4号線からお先に離脱。
「じゃあね~~~!!」
帰宅後すぐに布団へ飛び込む。
しかし芯まで冷えた体は冷たく、この時期に冬用の布団を被って寝た。
目覚めたら、いつもの毎日。
太陽もいつもの顔。
ただいま日常。