タンパク質が足りないと言われた時?
タンパク質が足りないと言われた時、何を食べればいいのか迷う人は多いと思います。多くの人は「タンパク質が多そうな食品」を選びがちですが、実は大切なのは量だけでなく質です。その指標になるのがアミノ酸スコアです。タンパク質は9種類の必須アミノ酸がすべて揃ってはじめて体内で合成されます。どれか一つでも不足すると、他が十分でも合成量は不足しているアミノ酸分だけ減ってしまいます。これを第一制限アミノ酸と呼びます。アミノ酸スコアが低い食品は、たくさん食べても体で作られるタンパク質量が少なくなります。鶏肉、卵、魚、大豆はアミノ酸スコアが100で、効率よくタンパク質を合成できます。一方、白米やパン、とうもろこし、じゃがいもは糖質が多く、アミノ酸スコアやタンパク質量の面では効率が良いとは言えません。特に白米やパンは、たくさん食べても体の材料になりにくいのが現実です。また、アミノ酸スコアが高くても、タンパク質そのものの量が少なければ意味がありません。牛乳やアスパラガスはスコアは高いものの、含まれるタンパク質量は少なめです。牛乳は糖質も多いため、同じ乳製品ならチーズの方が効率的です。さらに重要なのが吸収率です。どれだけ良いタンパク質でも、腸で吸収されなければ意味がありません。動物性タンパク質は吸収率が高く、特に卵は半熟状態が最も吸収が良いとされています。大豆は質も量も優れていますが、吸収率は肉や卵よりやや低いため、意識して摂る量を増やす必要があります。WHOやFAOは、アミノ酸スコアと消化吸収率を組み合わせた新しい評価法も提唱しています。これらを総合すると、タンパク質不足を指摘された人は、肉・魚・卵・大豆を中心に、低糖質で吸収の良い食品を選ぶことが大切だと分かります。体重1kgあたり1gを目安に、質・量・吸収率を意識したタンパク質摂取を心がけましょう。食べ方を少し変えるだけで、体はしっかり応えてくれます。