鎖骨骨折 のお話。
昨年末、
バイクの交通事故で大学病院に運ばれ
処置後、当院へ通院しながら
大学病院に定期的に治療したいと
いう患者さん
一見、いいお話でしたが、
保険会社さんが
健康保険だけで診てください。
と言われ、
何故かその時、
忙しかったためか
面倒だからお断りしましたが、
(今考えれば、折角、足を運んで頂いたのに愚かでした。)
初見時の問診の際、
鎖骨骨折と病院で診断され、
クラビカルバンドの固定、三角巾のみでしたので、
『 骨折は、余り酷く折れなかったのですか? 』
と聞くと、
『 いや、結構、ヒドイ折れ方だったみたいです。』
と答えられました。
通常、鎖骨骨折は、折れ方により
相当安定が確保できなければ
ピンニングのオペを積極的に行うと思います。
photo:01


理由は、
外観上の問題と、偽関節への訴訟リスクを考えてです。
6月に入り、
その患者さんが
腰が痛くて来院されました。
その際、鎖骨のことを聞くと、
超音波を貸し出しで治療中と言っていました。
動かすと、関節がゴリゴリ鳴る。
と言っていたので、
私には、腰部施術のみで
鎖骨に関しては関係ないのですが、
腰部の治療に支障がないように
『 偽関節と言われてないですか? 』
と聞くと
『 偽関節?別に言われてないです。』
と答えられました。
7月に入り、また、腰部に治療にみえ
今度は、
患者さんから
『 多分、向こう(医師)も、
保険会社も偽関節と認めたくないようです。』
と言われました。
保険会社は、
後遺症として認定されれば、支払いが多くなる可能性が出てくるし、
(健康保険でだけ診て、というくらいだから…)
また、
医師は、自分の技術を否定するようなものですから、
でも、
鎖骨のピンニングは、整形外科医なら
初歩のオペです。
万が一のことを考えるとやるべきではと…
(折れた画像を見ていないので、はっきり言えませんが)
そして、
柔道整復師
完全に転位していたら、
三角巾で吊るして
紹介状を書いて医科へ紹介するべきでは…
まぁ、腕に自信があるだけの人は
やってもイイと思いますが、
責任だけは持ちましょうよ。
持てるならね。
お互いご用心!
ちなみに、
当院では、
クラビカルバンドが
2本と、小児用1本
貸出用に備えております。
もちろん、整形外科勤務時代
鎖骨骨折完治後の患者さんに
要らないのなら…
寄付して戴いた物です。
当院は、
これを付けて、三角巾をして
紹介状をお渡し、
整形外科に紹介っす。