マキッポ来たる!
11日のライヴではもうひとつのサプライズがあった。東京から中央線の歌姫キャンディ宮原(ちょっとつくり過ぎ?)ことマキッポが遊びに来てくれたのだ。郡山駅前の車止めで待っていると、小柄な女の娘がダウンのポケットに両手を突っ込んで近づいてきた。アップにした髪をてっぺんで留め、後れ毛が風に揺れている。懐かしい姿、相変わらず水森亜土の描く少女(ちょっと古い?)みたいにキュート。マキッポである。「いのっちー!」「黒磯で30分ホームのベンチで待ったのー、寒かったー。」「機車でずうーっとお菓子を食べてたー。」「窓から観てたらどこまでも山と畑と田んぼばっかりだったー。」(日野もけっこう山じゃない?)聞けばなんと在来線を乗り継いで、5時間かけてたどり着いたと言う。そんなことを試したやつが今までいただろうか?日野を出発して中央線で西国分寺、武蔵野線に乗り換えて武蔵浦和、そして埼京線で大宮、さらに宇都宮線で宇都宮、東北線で黒磯、黒磯から郡山。ほとほとおそれいりました。車内は一気に盛り上がり、お店へ。ゲストとしてステージにも立ってほしかったので、音出しで軽く打ち合わせる。僕らの持ちネタでもあるAl right, OKay,You Winで遊んでもらうことにした。マキッポは、High Heal Sneakerのネタで、居眠りをしてしまう僕をアイコンタクトの合図で起こしたり、Al right, OKay,ではアドリブで歌った上に僕のHarpにスキャットで絡んでくれたりと、とっても無邪気にこなしてくれた。楽しかったねー。おかげでステージに可愛い花が咲きました。それにしても、次からのライブでまたむさいおっさん達だけに戻るのが怖いなぁ。演奏後、しばらくお客さんと歓談してお店を後に。彼女の胃袋がスタート前に出してもらった焼きうどんをとっくに消化してしまったらしく「お腹が空いたぁ。」というので、駅前のラストワルツへ。深夜にふたりでフルサイズのピザを2枚平らげてしまった。小柄なのに気持ちが良いくらいたくさん食べるんだけど、僕みたいに太ることがない。羨ましい。そのうちにセキハンも合流し、朝方の5時ごろまでわいわいやってしまった。彼女は、素朴で人の良い仲間達と、郡山のなまりとイントネーションがいたく気に入ったらしく、ケラケラといつまでも喜んでいた。僕が酔ってしまったので、帰りの運転はマキッポに代わってもらった。「えーっ、いいのぉーっ。」彼女は車庫入れで自宅と車を大破させた前科があるらしいが、飲んで気が大きくなっていた僕は気にしない。とにかくバックさえしなければ良いのだ。雨も降らないのに、度々ワイパーを動かしては慌てているのを見て、思わず笑ってしまった(僕の車はフランス車でワイパーとウインカーが逆についているのだ)。家に着いて駐車場に入れる時だけはさすがに僕が代わった。 翌日、11時頃に僕が起き出すと、マキッポはもううとっくに起きてさっぱりしていた。亡くなった僕の父親が残していった「のらくろ」(戦中の子供向け人気漫画)の復刻版を読んでいたと言う。お昼になったので近所の東茶寮でゆっくりご飯を食る。「なんかずうーっと食べてるよね。」と彼女が笑った。3時間近く話し込んだ。遅くなるので駅まで送って、ビッグアイの展望台に上ったり、お土産を探したりした。「またみんなに会いたいな。」と彼女は名残惜しんだ。長距離バスを待つ数分間、どうしてか互いの口数が減った。バスが到着すると、彼女はとっとこ乗り込んで窓際に座った。ガラスの向こうで子供のように一生懸命手を振っている。そうしてバスが発車した。マキッポ!今度は東京で会おう。それまで元気でね。さようなら・・・。バスが見えなくなって、冷たい北風が吹きつけた。ちょっぴりセンチな気分になった。 メンバーの皆さん、セキハン、和泉!また会いたいってさ。そう、僕もまた会いたい。月末にでも行こうか。なんて、もう東京行きの算段をしている始末。彼女が置いていったバレンタイン・クッキーをほおばる。ありがたや。http://www.crazyjam.com/