10年前、、、
第一子の長男が生まれた時に、母は
「かわいい初孫に何かあったら大変だから、郵便局の貯蓄型保険をかけてあげる」
と、10年満期の養老保険というものをかけてくれました。
契約時に全納。
入院保険や死亡保険もついている貯蓄型。全納してあるので、あとは無事満期を待つだけのものでした。
その時は「母が特に使う予定もない今ある貯金を、予備で孫にまわしてくれてる」と軽い気持ちで考えていました。
満期がきたら、降りてきたお金を母に返す、母のお金。
そんな感覚でいました。
2年前、母が亡くなる前に、母の遺産の話を私と母の2人でしているときも
「長男坊にはあと数年で満期になる貯金があるからね」と言われていて、その時はそれどころじゃなくハイハイといった気持ちで聞いていました。
そして母が亡くなり、2年が経ち、郵便局から満期お知らせのハガキが。
「10年満期になりますのでお手続きをしてください」
記憶の片隅にはあったけど、突然のハガキにハッとしました。
郵便局に行き、今までの経緯を局員さんに話し、今後の相談もしました。
局員さんと話をすればするほど、母が残してくれたお金の有難さを痛感しました。
そして、ひさびさに涙しました。
母はどれだけの愛で孫を可愛がってくれていたか。あれから10年、その間に母が亡くなり、2年が経ち、孫への愛情がこんな形で舞い降りてくるなんて。
感謝しても感謝し尽くせません。
私にとっては大金です。
心の底からありがとうが言いたいけど、、、今更遅いね。伝えられないや。
失ってから、気づくんだもんな。
母の偉大さ。涙が止まらない。
母の孫への愛情を本当に痛いほど感じました。
10年満期になったそのお金の受取人は私ですが、私のお金ではありません。
母の孫に対する想いを尊重し、今いる2人の孫(私の子たち)に均等に振り分け、新たな貯蓄型を申し込みました。
申込人は私ですが、あくまで天国の母の代理。
子供たちにきちんとその想いを伝えてあげたいと思います。
天国の母へ、ありがとう。