夫が失踪した。

朝私が夫のお弁当を作りに1階に降りたら、そこは異様な光景が広がっていた。

玄関の扉が全開に開かれ、そこら中の照明がギラギラと玄関を照らしていた。
夫は畳にひかれた布団にダイブするような形で仕事着のまま眠り、1万3.4千円ほどの札束が散乱していた。

「ちょっと〜パパまた風呂に入らず寝たん?
も〜起きてよ」
適当に起こし、私は急いでお弁当を作る。

ハッとした感じで起きる夫。
今思えば辺りを見渡し、慌てた様子。

末の娘がフガフガと泣き出す。
もうすぐ1歳。

あ〜お弁当作り終わってないのにーなんて思いながら、もう一度寝かせようと2階へ上がり娘におっぱいを飲ませる。

2階に上がってきた夫に
「早くお風呂入らないと仕事間に合わないよ〜」
「で、結局京都の現場があるまでは仕事続けるんよね?」
なんて、1人夫に向かってせわしなく話かける私。

まさか、この瞬間からこんな大ごとになるなんて
全然予想もしてなかった私

この後失踪する原付に乗った旦那の後ろ姿一生忘れないと思う。