「ねぇアイちゃん、二人だけだと静かだね」
「けろぉ…」
「なっちゃんとちびっこツインズはアイドールに応援に行っちゃったし、ガリちゃんだってお出かけしちゃったし…だ~れもいない…」
「けろぉ…」
「あ、でもでも、さびしくなんかないからねっ!」
「けろ…」
「そうよ!みんないない今がチャーンス!」
「けろ?」
「アタシの値打ちをわからせてやるのだわっ!」
「けろけろっ?!」
「え?何するのかって?お掃除よっ!」
「けろっ?」
「そのために着替えたんだからっ!」
「け、けろ…」
「みんなが疲れて帰ってきたらお家はピカピカよっ!すごいと思わない?」
「けろけろ♪」
「みんなびっくりして感謝して、お土産とかご馳走とかが出てくるのよっ!」
「けろ?」
「アタシってすごいわっ!おやつにご馳走よっ!」
「けろぉ…」
動機が不純です…
「だからねアイちゃんもそこのゾウキンでお掃除してね」
「けろっ?!」
アイちゃん嫌そうですね(笑)
「フンフンフン~♪」
「モップでゴシゴシ~♪」
「大きくみぎっ!ひだりっ!」
「いい感じだわっ!もっと大きくっっ!」
ガシャン☆バシャッ☆ガラカラッ☆
「ああっ!バケツがっ!」
「ちょっと当たっただけなのにっ!」
「なんて安定が悪いのっっ!!」
「けろぉ…」
いや、その勢いならバケツだって倒れるでしょ…(^_^;)
「んも~またモップかけなきゃ」
「洗剤はここに置いてっと(どんっ!)」
ガッシャーーーーン!!!
「うわっ!彫刻がっ!やばいっ!なおさなきゃっ!(アセッ)」
ガラカラッ!
「うわわわ!暖炉の衝立がっ!押さえなきゃっ!」
ガタガタガタッ!
「ひゃーっ!椅子が倒れたっ!のってたアイちゃんまでっ!(アセアセッ)」
「アイちゃんはっ?!椅子はっ?!どっちも無事っ?!」
「けろっ!」
「ああああ…アイちゃん大丈夫だったんだ…コブできてない?よかったぁぁ…」
「けろっ♪」
「アイちゃん、アタシわかったわっ!」
「けろ?」
「アタシにお掃除は向かないっ!」
「けろぉ」
「アタシにはもっと向いた仕事があるはずよっ!」
「けろっ?」
「カフェがアタシを呼んでるわっ!」
「けろっ?!」
「アタシの呪文でボリューム10倍美味しさ100倍よっ!ボーボーもえるのよっ!!」
「け、けろ…」
「即決採用高給間違いなし!面接行ってくるっっ!(フンガー)」
「けろぉ…」
こらこら、面接行っちゃったらアイちゃん一人になるじゃないですか。
なっちゃんに怒られて、お土産も晩ごはんも無しになっちゃいそう。
でもマイちゃんはそんなこと考えもしてないんですよね、きっと(笑)