細胞の構造
(1)細胞膜
細胞膜は、糖質・蛋白質・脂質からなる。脂質には、水に馴染む親水性の部分と、炭素のつながりによる疎水性の部分があり、細胞膜は親水性の部分を外側に向けた脂質二重層でできる。
この中に、蛋白質が浮遊しており移動する。これを流動モザイクモデルという。
脂質と蛋白質粒子からは糖質が鎖状に飛び出しており、この糖質によって細胞どうしの認識が行われ、細胞の集団が作られる。
細胞膜を通して物質を取り込んだり、不要物を排出する。これを膜輸送といい、4種類ある。
①単純拡散:水や酸素・二酸化炭素、アルコールは、脂溶性物質のため、細胞膜を自由に通過できる。
②促通拡散:アミノ酸などの重要な物質は、細胞膜に埋め込まれた担体タンパク質により運ばれる。膜を通過する際に形を変え、輸送される。
③イオンポンプ:細胞内にはカリウムイオンが、細胞外にはナトリウムイオンが充満している。この分別を行うのが、ナトリウムーカリウムポンプと呼ばれる、蛋白質によって運ばれる。
細胞が興奮した際にナトリウムポンプが働き、ナトリウムイオンが細胞内に入ってくるが、このポンプを動かすにはエネルギーが必要(能動輸送)。ATPを分解した際に発生するエネルギーを利用している。
細胞内で消費するエネルギーの内40%を、この能動輸送が消費している。
④イオンチャネル:イオンは細胞膜(脂質二重層)を通過しにくい。その為、細胞膜にはチャネル(孔)が開いている。チャネルには特定のイオンだけを引き寄せるフィルターがついており、チャネルを開閉させるゲートがある。ゲートを開く方法にはいくつかあり、細胞膜内外の電位の変化を感知して開く電位依存チャネルと、神経伝達物質が結合して開くリガンド作動チャネルなどがある。
⑤食作用:細胞の死骸などの大きな物質を取り込む際に働く。リソソームがもつ酵素により消化される。
⑥飲作用:比較的小さな物質を取り込む。膜の一部が動くことによって取り込む。
(2)細胞小器官
細胞内にある器官の総称。細胞小器官は、細胞膜と同じ種類の膜で作られる。
①小胞体:リボソームが付く粗面小胞体と、ゴルジ装置を作る滑面小胞体がある。粗面小胞体は蛋白質合成をし、滑面小胞体はゴルジ装置を作り蛋白質を加工する。
②リボソーム:mRNAから送られてきたアミノ酸を蛋白質に合成する。粗面小胞体に付く付着リボソームと、細胞内を浮遊する遊離リボソームがある。付着リボソームでは、細胞外に分泌される蛋白質を作る。
③ゴルジ装置:滑面小胞体が積み重なってできる。粗面小胞体で作られた蛋白質の加工(糖質をくっつけたり)を行い、分泌顆粒として細胞外に。リソソームとして細胞内を輸送されるものもある。
④中心小体:2人1組で行動する。細胞分裂の際に、染色体を引き寄せる働きを持つ。
⑤ミトコンドリア:細胞活動のエネルギー産生の場所。内膜と外膜の2重膜で構成。内膜は何重にも折れ込むが、この折れ込みをクリスタと呼ぶ。ここに含まれる酵素により栄養素を燃焼してATPを作る。
⑥リソソーム:細胞内消化を行う。ゴルジ装置で作られる。様々な物質を加水分解する消化酵素をもち、食作用で取り込んだ物質などを消化する。
(3)細胞骨格
微小管,中間径フィラメント,アクチンフィラメントがある。
微小管は、空洞になっており、栄養素や細胞小器官の輸送路となっている。
(4)細胞核
内外2枚よりなる核膜に包まれており、核膜孔が開き、核内部と外部の交流を可能にする。核内には、DNAが蛋白質と結合した染色質が散らばっており、核小体によって色が着く。DNAは遺伝情報を宿す分子。核小体には、RNAが集まっており、DNAの遺伝情報を写し取り、細胞外に運び出す働きをする。(mRNA)