今年の3月に独立行政法人日本スポーツ振興センターが改訂版を発行されました。

 

資料へのリンクはこちらから。

 

学校の管理下において、死亡や重症事故の原因では心疾患と頭頸部外傷の次に多いのが溺死であり、2012年から2016年の5年間では、水泳中の死亡事故は残念ながら25件報告されています。

 

学校での水泳事故でニュースになるのは、ほとんどが飛び込み事故や熱中症になりますが、ぜひ、こちらの資料を読んで頂き、学校の管理下での水泳事故、全体に対してしっかりと対策を講じることが大切だと思います。

 

また、この資料は、学校での水泳事故ということで、プールでの事故だけではなく、海や川などでの水辺活動にも言及されているので、水泳や水球などのプールでの競技をサポートされている方だけではなく、キャンプや合宿、アクティブレストなどで水辺を利用する可能性のある方にも是非読んでもらいたい内容になっています。

日本大学アメリカンフットボール部の悪質な反則から改めて考えている2つの言葉。

  • スポーツマンシップ
  • アスリートファースト
大学スポーツの体制だけではなく、スポーツ界全体の体制をこの事件から考え、改善していかなければならないと思いますが、それと同時に大切なのが、目の前の選手や、自分が活動しているスポーツ現場において、向き合う必要のある言葉がスポーツマンシップとアスリートファーストだと思っています。
 
今日は、為末大氏のこちらの記事を読みました。
 
 
上記の記事で、アスリートファーストに関してこのようなことが書かれていました。
 
アスリートファーストの本当の意味は選手の人生を第一に考えることだ。勝利にとってはプラスでも、人生にとってプラスとは言えない指導を社会は望んでいないと思う。
アスレティックトレーナーの特徴の1つとして、第一優先にするのは選手の安全であり、短期的な視点、そして長期的な視点から考慮し、時には選手自身からも選手の安全を確保することが求められています。
 
上記の為末氏の意味がとてもいいなぁと感じているのが、選手の人生と書かれていることで、選手人生だけではない点です。
 
スポーツ選手のセカンドキャリアやドゥアルキャリア、パラレルキャリアも話題になっていますが、選手がどのような選手人生を過ごすかをどうサポートするかだけではなく、選手がどのような人生を過ごしたいのか、選手にとって選手人生が人生においてどのような意味合いを持つのかを考えて選手をサポートすることが大切かと思っています。
 
アスリートファーストを選手の人生を第一に考えることと捉えると、選手をサポートするには選手がどのような価値観などを持っているかを知ることからアスリートファーストは始まると考えています。
 
今日の午前中は、将来アメリカにアスレティックトレーナーになるために留学を考えている高校3年生の保護者の方とミーティングをしてきました。

アスレティックトレーナーのアメリカの留学についてはインターネットでもまだまだちゃんとした情報を日本語では得られないので、私の知っている情報を共有させて頂きました。

私も留学する前には出来るだけインターネットで得られる情報を集めていましたが、実際に留学された方や実際に現地に行かなければ得られない情報はあるので、出来る範囲で、直接お会いして情報を共有させて頂いています。

今日のミーティングは以下の内容でお話させていただきました。

日本を離れるまでの準備
プログラムに入るまでの準備
学生トレーナーの現地での生活
ATCになってからのキャリア

やはり母親としては、アメリカに留学することの不安や、アスレティックトレーナーとしての仕事・キャリアへの不安など持っており、少しでも不安が減ることが出来たらと思っています。
私はテニスパフォーマンスディレクターとしてテニス選手や愛好家の方を対象にトレーニングやリコンディショニングの指導をさせて頂いています。

私自身のスポーツ経験は野球とラグビーなので、選手経験のないテニスの選手をサポートさせてもらっています。

アメリカの高校で活動していた時にはテニス部もサポート対象だったので、日本に帰国してから初めてテニス選手をサポートをしたということではありません。

私が選手経験のないスポーツの選手をサポートすることに決まったら、まずはアスレティックトレーナーやストレングス&コンディショニングコーチなどの専門家として、スポーツ医科学、スポーツ生理学、バイオメカニクス、スポーツ心理学、スポーツ栄養学などの観点から分析するようにしています。

また、そのスポーツのアナリストがどのようにパフォーマンスをデータ化して、分析しているかも把握するようにしています。

日本に帰国してからこれに新たに加えたのが、その競技の少なくとも小学生を対象に指導できる指導者のカリキュラムの内容も学ぶようにしています。

競技の専門的なスキルや知識を私が教えることはありませんが、指導者やクライアントさんとその競技の専門的な用語の共通理解を持つ目的と、競技としての基礎的なスキルや知識を体系的に学ぶにはベストな方法だと思っています。

 

ポリバレントという言葉を始めて聞いたのは、サッカー日本代表監督を務められたオシム氏が、複数のポジションをこなすことのできるサッカー選手という意味で使ったポリバレントという単語でした。

 

もともと、化学で多価という意味で使われていた言葉で、複数というのも3つ以上という意味も含まれていました。

 

スポーツトレーナーでポリバレントという複数のポジションというのは、

 

  • アスレティックトレーナー
  • ストレングス&コンディショニングコーチ
  • マッサージセラピスト
  • 心理カウンセラー
  • 通訳
  • マネージャー
  • ドライバー
  • などなど
上記は、スポーツチームで活動するスポーツトレーナーに今までも求められているスポーツトレーナーになります。
 
チームの予算などを考えると仕方のないことかもしれませんし、自分自身がチームに貢献できるすべてのことをやることはチームの一員としては当然のことと言えます。
 
ただ、自分自身の本来の仕事に支障がない範囲であり、予算などのチーム状況に限りがあるという前提だと思っています。
 
私の場合は、ある程度の通訳はできますが、セミナー中の講師の通訳、試合中のコーチングスタッフの通訳などは自分の英語レベルでは仕事としては成り立たないレベルなのでお断りしています。
 
私が考えているポリバレントなスポーツトレーナーというのは、チーム内でのポジションではなく、スポーツトレーナーとしての複数の事業だと考えています。
 
スポーツトレーナーとしての複数の事業とは、
  • チームサポート
  • 選手個人のサポート
  • セミナーや講師
  • 本や記事などの執筆
  • 会社の福利厚生
  • 健康サポート
  • 治療院やマイクロジムなどの経営コンサル
  • トレーニンググッズやサプリメントなどの商品開発
  • 美容などの他業種とのコラボ企画
  • などなど
会社員にも副業が認められるようになる時代になり、複数の収入源の確保が必要になってくることを考えると、このような複数の事業というのはスポーツトレーナーにも必要になると思っています。
 
スポーツトレーナーの中で、トップトレーナーと呼ばれている方々は、日本代表や代表選手をサポートされている方や女優さんやモデルさんなどの有名な方、社会的地位の高い方をサポートされている方だと思っています。
 
このようにトップアスリートやトップビジネスマンをサポートしているからトップトレーナーというのは分かりやすいですが、これからはこの考え方も少しずつ変わってくるのではないかと思っています。

 

 

 

スポーツトレーナーとして活動する上で、テクノロジー、AI、ビッグデータなどの影響は関係なく(もしかしたら、これらの影響でさらに重要性は高まると表現した方が正しいかもしれません)、これからもスポーツトレーナーに求められるのは専門的な雑談力だと思っています。

 

専門的な雑談力の中には、

 

  • 人間性
  • コミュニケーション能力
  • 専門的な知識
の3つを少なくとも含めています。
 
ここでちょっと人間性について言及したいと思います。
 
私は、人間性に関してはスポーツトレーナーを仕事ととして選択している時点であるレベルの人間性は高いと思っています。
 
学生や若手トレーナーの方には、あまり人間性を高めるというような話はせずに、仕事としてまずいかにお金を稼げるようにするかについて追求してもらいたいと思っています。
 
そして、ある程度、お金を稼げるようになってきたら、人間性を高めることに目を向けることが大切だと思っています。
 
ビジネスマナーに関しても、まずはそれがどうお金を稼ぐことに繋がっているのかを理解し、実施できるようになってから、その意味合いや考え方を理解する流れでいいのではないかと思っています。
 
もちろん、人間性を高めることは大切ではありますが、まず仕事として成立させることが大切です。
 
人間性が高くて、中学生や高校生をサポートして、スポーツトレーナーとしてボランティアで働いているとなると、スポーツトレーナーとしての仕事とは成り立たずに、ビジネスとして成立していません。
 
最終的には、高い人間性を持ち、しっかりとお金を稼ぐことが目標ではありますが、人間性を高めながら、収入を増やすという同時進行ではなく、まず収入を増やして、そして人間性を高める。また、収入を増やしてという1つずつに対して集中することで、人間性を高めることが先ではなく、仕事としてやりたいのであればまずお金を稼ぐことだと思っています。
 
専門的な雑談力は、雑談というと何か関係のない話をざっくばらんに話すイメージかもしれませんが、スポーツトレーナーに関する専門的なことでクライアントさんが知りたい話をざっくばらんに話すイメージになります。
 
クライアントさんが聞きたい内容を話の流れや前後を気にせずに聞ける雰囲気がとても大切だと思っているので、この雰囲気作りに、その人の人間性が大切だと思い、専門的な雑談力の中に人間性は含めています。
 
典型的なセミナーや講演などでは、タイトルに対して、参加者が分かりやすいように話の流れを考えながら伝えて、最後に質疑応答という形だと思いますが、専門的な雑談に関しては、最初にクライアントさんが質問や悩みを話して、それに対してスポーツトレーナーが専門的な知識や具体的な例を説明するとさらに、それに関係ある質問や悩み、または話を聞いていて、思いついたり、思い出したり、気づいた質問や悩みを話すという形になります。
 
セミナー後の懇親会に参加されたことがあるスポーツトレーナーの方には、セミナー後の懇親会で講師の方を囲んで話している形が専門的な雑談力だとイメージしてもらうのが一番、イメージしやすいかもしれません。

 

2018年4月26日に”日本循環器学会と日本AED財団は、スポーツ中に心臓発作を起こして亡くなる突然死をなくすため、救命に欠かせないAEDを倒れてから3分以内に使えるよう会場やコースに配置するな ど、体制の整備を求める提言をまとめました。”

 

実際のプレスリリースや提言ダイジェスト版、啓発用チラシなどはこちらのリンクから見ることができますので、ぜひご覧ください。

 

提言の主な内容はこちらです。

 

  • 3分以内に倒れてからAEDが使えるか?
  • 2分以内にAEDを届けられる環境になっているのか?
素敵だなと感じたのは、プレスリリースの中にしっかりと、公益財団法人 日本スポーツ協会(JSPO)が本提言への支持団体として明記されているため、JSPOが発行している資格の保有者に対しても何らかの効力を持つかもしれない点です。
 
日本では、提言というのがどの程度、効力を持つのか分からないため、”持つかもしれない”という表現を使いました。
 
ちなみに私が保有しているアメリカのアスレティックトレーナーという資格は、上記の条件の環境で働かないと裁判では、とても不利な状態になります。
 
スポーツ現場にいる選手を含めた関係者の命を守ると同時に、プロとしてスポーツ現場で働く方は、自分の身や将来を守るためにも、AEDを含めて安全な環境を整備することに全力を尽くしてもらいたいと思っています。
 
スポーツをする選手や保護者の方には是非、AEDがあるのかだけではなく、搬送する病院やタクシー、救急車・救急隊員の動線などが書かれているEmergency Action Plan EAP (緊急時行動計画)を確認してもらいたいと思っています。

日本での学生トレーナー時代に学ばずに、アメリカでの学生トレーナー時代に学んだものの1つにスポーツスポンサーシップとアクティベーションがあります。

 

アメリカでの学生トレーナー時代に学んだと言っても、カリキュラムの授業中ではなく、実習の時にアスレティックトレーナーから教えてもらい、大学院での組織と運営の授業の時と、MBAを持っており、ボクシングなどのリングドクターをされていた方から学ぶことができました。

 

今も、勉強中ではありますが、学生トレーナー時代にこのようなことを学ぶ機会を得れたことはとても幸運だと思うと同時に、日本の学生トレーナーの方々にも是非学んでもらいたいと思う内容です。

 

スポーツスポンサーシップ・アクティベーションの主な目的

  • ブランド
  • 売り上げ
  • 社会貢献(CSR)
  • ホスピタリティ(顧客)
  • インナーマーケティング(社内啓蒙など)
  • ビジネス事業開発
チームに雇用された場合に、スポーツトレーナーとして、選手やスタッフなどの体調管理やトレーニング指導、ケガへの対応、リコンディショニング指導だけではなく、チームの一員として、上記のスポーツスポンサーシップ・アクティベーションに対して、スポーツトレーナーとしてどのような貢献ができるのか、新たに価値を高めるアプローチがないかを考えることが大切です。
 
スポーツ現場においては、データ、テクノロジー、そしてスポーツビジネスに関する進化されていく情報には特にアンテナを張り、それをどう応用していくかが今後さらに求められてきます。
 
何年もプロや社会人のトップチームで活躍されているスポーツトレーナーの先輩方は、選手やチームの体調管理だけではなく、高いコミュニケーション能力を発揮し、スポンサーシップやアクティベーションなどのチームの運営・管理に関わり、スポーツトレーナーとしてだけではなく、チームの一、スタッフとして貴重な存在になっていると感じています。

 

スポーツトレーナーとして何ができるかの前に、クライアントさんがスポーツトレーナーに対して何を求めているかを把握する必要があります。

 

  • 何のためにクライアントとして商品やサービスを受けているのか?
  • どのようにあなたの商品やサービスを知ったのか?
  • あなたの商品やサービスを購入した決め手は何か?
  • なぜあなたから、その商品やサービスを購入しているのか?
  • なぜ購入し続けているのか?

スポーツ現場であるチームスポーツでの求人のほとんどは、公開されていないため、人脈や人間性が強調されるようになります。

 

チームスポーツでスポーツトレーナーとして活動するためには、その求人があることを知ること・応募できることが最初のステップでもあり、かなり大きなステップになります。

 

自分が選手の時にこのような商品やサービスがあればいいのにと考え、スポーツトレーナーを目指し、スポーツトレーナーとして活動しようと・活動している方がほとんどだと思いますが、実際にスポーツ現場にいる方々の需要と、スポーツトレーナーとしての自分が選手だった時に欲しいと考えている需要が一致していない場合があります。

 

また、自分が選手だった時に欲しいと考えていた商品やサービスに対して、どれだけの価値をお金として払うことをしたのかも考える必要があります。

 

私の場合であれば、小学校3年生から腰痛に悩まされていたので、パフォーマンスを高めるために何ができるかを考え始めた頃には、慢性の痛みに悩んでいる状態でした。

 

そのため、スポーツトレーナーとしては、痛みに悩む選手をゼロにし、パフォーマンスを高めることに集中出来る環境を整えることができる専門家を目指していました。

 

また、プロレベルの選手であれば、選手本人が専属の治療家さんやスポーツトレーナーの方にサポートしてもらえると思ったので、ジュニア選手のチームで活動したいと思っていました。

 

スポーツトレーナーに対して何を求めているのか、その商品やサービスに対して、どれくらいの対価を支払うシステムがあるのか、その商品やサービスを提供し続けるためにはどれくらいの経費がかかるのかを整理しておく必要があります。

 

これらを考え提供した上で、スポーツトレーナーとしてより良いものを提供するために何ができるかを考えることが大切だと考えています。