あけましておめでとうございます。
毎年正月には名経営者と呼ばれる人の本を読むようにしている。今年の正月はユニクロの柳井さんの「成功は一日で捨て去れ」。下馬評通り、柳井さんの思いが伝わってくる素晴らしい本であった。
しかし、そんな柳井さんに僕が一つだけ質問できるとしたら、「なぜあなたはそこまで頑張って会社を成長させたいのでしょうか?」と質問すると思う。この不景気においても売上を伸ばす中、現状に満足せず(成功は一日で捨て去り)2020年に売上高5兆円を目標と掲げ、休む間もなく走り続けることができるのは並大抵のモチベーションや負けん気がないとやっていけないことではないかと考えるからだ。かの孫正義も幼少期に日本人にいじめられた経験があるように、きっと柳井さんも、昔強烈なインパクトがある何かがあったに違いないと考えてしまうのである。
さて、年の瀬にかけては「時代を大局的に見てみるか」なんてことを思いついてしまい、「もう一度読む 山川世界史」という高校の世界史の教科書をパラパラと読んでみた。その中で最も興味深い最終文を抜き出してみる。
「科学技術の発達によって、かえって人間が機械に管理され、働かされる現象も生じ、ことに先進工業国では人々の不安と疎外感が強まっている。科学・技術のあり方をどのように自然や環境および人間生活と調和させていくかが人類にとって切実な課題となっている。」
もう少し自分なりに噛み砕くと、「先進国にとって、科学技術によってもたらされた右肩上がりの経済成長の時代は終焉を迎えつつあり、これまでうまく行っていたやり方ではうまく行かないことに気付いた人々が不安に思うようになってきている。大量生産の時代から少量多品質の時代にシフトする中で環境保護という視点がより重要になってくる」というような感じであろうか。
成長主義への疑念ーーそういえば、私達のような若者世代は、ただ単純に盲目的に売上高を伸ばすという経営者に対してはむしろ「何も考えてないだろ」と疑心を抱く人の方が多いのかもしれない。それは「これ以上の経済成長はどうせ無理でしょ」という諦めから来るのか、「ナンバーワンじゃなくてオンリーワンでしょ」というある種のファッションから来るのか、分からない。しかし、いずれにせよ、時代の転換点やら経済成長主義の限界やらを叫ぶマスコミに踊らされ、若者が何らかの「変革」を求めているのが趨勢であると感じる。
しかし、世界恐慌だからといって絶対にファシズムに走ってはならないことを日本人の若者は歴史から学んでいる。かつてのように社会主義運動を起こす元気も勇気もない。だからこそ私を含め、若者は迷っている。「環境保護」という新しいスローガンを掲げ新しい価値観を創造しようとしている人もいる。社会起業を生業にしようとしている人もいる。この閉塞感を打開するため、とりあえず外国に出てみようと考える人もいる。
そんな中、迷える若者達を強力なリーダーシップでもって引っ張ることのできる日本の経営者は尊敬に値する。色々な意見はあると思うけれど、ユニクロの柳井さんは名経営者である。
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僕もいつか後の世代の若者からかっこいいと思われるような人になれるよう、2010年もエクセルと戦います。宜しくお願いします。