お寺de テーブル茶道 辻知里です。カジュアルに楽しむテーブル茶道と和のマナー(礼法)のレッスンを開催しています
「心を整える、小さな稽古」シリーズ③
型があるから、自由になれる
茶道を続けていると
たまに、昔のお稽古の光景を思い出します。
先生の手元を食い入るように見て(ガン見です・笑)
柄杓の扱いや茶筅の動かし方を真似しようと必死。
帛紗(ふくさ)さばきの速さまで、
「同じようにやらなきゃ!」って思っていました。
正確に、そして美しく![]()
でもね、長くお茶と付き合っているうちに、
ある日ふと気づいたんです。
「あ、型は守るものでもあり、
私を守ってくれるものなんだ」って。
ほら、地図を持っていれば、
どこを歩いてもちゃんと帰ってこれるでしょ?
最初は道順を覚えるのに精一杯だけど、
一度覚えたら、何も考えなくても目的地にたどり着く。
型って、それと同じなんです。
だから、型を知っている人ほど、
肩の力が抜けていて、丁寧だけど淡々とお点前をしている。
見ている人も、やっている本人も、
それがいちばん気持ちがいいんです🍃
そしてもうひとつ
茶道の「型」には大切な秘密があります。
お点前の流れが決まっているから
お茶を点てている間、
自然と “ 今・この瞬間 ” に集中するんです。
無意識のうちに心が静まり、
呼吸が整っていく。
終わるころには、気持ちがすっきりしている。
だから「この雰囲気が好きで習ってます」
という方が多いのも納得です☺️
よく考えてみると、
“今だけに集中する時間”って
普段の生活の中ではなかなか作れないですよね。
スマホを見たり、
食事のことを考えたり、
頭の中はいつもフル回転💦
でも、お茶を点てている間だけは、
お湯の沸く音や茶筅のシャカシャカという音に心を委ねて、
自然と「今」に戻れるんです🍵
還暦を過ぎて思うのは、
お茶も人生も、がんばりすぎると
逆にうまくいかないってこと。
若いころは「間違えたら恥ずかしい」とか、
「きれいに見せなきゃ」って思っていました。
お点前も同じ![]()
今はお点前を多少間違えても
何事もなかったかのようにスルーしています(笑)
テーブル茶道は、
茶道の型や作法を大切にしながらも、
“ここは守る、ここは遊ぶ”のバランスをとりながら楽しめる。
ちょっと自由で、
心がふんわりと軽くなるんです。
だから、あなたも。
「うまくやらなきゃ」とか「ちゃんとしなきゃ」って
思わなくて大丈夫。
あなたの呼吸で
あなたのペースで、お茶を点ててみてください ![]()
クリーミーな泡が立たなくても
お湯の温度がちょっとぬるくても。
その一服は、あなたの“ 今 ”の気持ちそのもの。
リビングのテーブルで、ふうっと深呼吸。
「型」があるからこそ
安心して “ ゆるめる ” 時間を味わえる。
それが、心を整える小さな稽古です🍵
次回は
「 “ 誰かのために ” から “ 自分のために ”へ 」
というテーマでお届けします🌿
今日も一服の静けさを🍃
・茶 小山園 小倉山
・菓子 叶 匠壽庵 栗きんとん
いっぷくいかが




