厚生労働省
『「敬老の日」は、国民の祝日に関する法律第二条に定められているように、多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日であり、また、老人福祉法第五条に定められているように、ひろく国民が老人の福祉についての関心と理解を深め、かつ、老人が自らの生活の向上に努める意欲を高める日である。』
今日は敬老の日、私も母に電話をして、何もあげるものがないが、とりあえず、あめでとうと伝えて来た。本人は今日が敬老の日とは知らなかったようで、そもそも本人は80を超えてなお、年寄りだなどと思っていないようであるので、何とかこんな感じでアッケラカンと歳を重ねていって欲しいと思うのである。今日が何の日か分からないというのは、母が呆けの症状を発症しているのではない。そもそも、ハッピーマンデーのせいである。本当は明日が敬老の日だというのに、月曜日に連続している今日に敬老の日がずらされている。アメリカの真似をしたらしい。しかし、今回、入院して思ったが、
What それが何かを言う、
When 日付を言う、
Who あなたが誰かを言う、
Where ここはどこかを言う、
Why 何故、
How どのように、
これは、全てではないが、病院で何度となく聞かれた。
手術した当初、答えられない事の方が多かった。
この病院の名前、土地が特に酷かった。
俺はこんな日も、こんな地名も今日が何日かも、覚える事が出来ないのかと絶望を感じた。
そしておそらく、痴呆症の老人はこうゆう絶望を感じながら、諦めて明日を迎えているのかも?と思った。
ハッピーマンデー、一見家族の幸せ、有権者の幸せを描いた制度に見えるが、老人は「敬老の日が何日か分からない」で硬直している人も多い。今、昼を食べたところ、30人くらいの昼食。コロナ開け、唯一の連休、そして何より「敬老の日」、ハッピーマンデーである。そんな雰囲気は1つもない。
今日は、母と父、に俳句、川柳を捧げたい。
⑴いつ
⑤敬老の ⑦今年は何日か ⑤誰知らず
けいろうの
ことしはいつか
だれしらず
ハッピーマンデーのお陰で、
敬老の日が何日か分からない。
まして子供に聞こうにも誰もいない。
彼等の連休を邪魔したくない。
⑵台風の目
⑤台風の ⑨目の中で一服⑦敬老の晴れ
たいふうの
めのなかでいっぷく
けいろうのはれ
日本列島を縦断する台風がやって来た。
でも母の行いが良いからか、
敬老の日は、台風の目の中、爽やかに晴れている。
⑶チャリンコ
⑤チャリンの音 ⑦彼女は転がす⑦埼玉の坂
ちゃりんのね
かのじょはころがす
さいたまのさか
80を過ぎた母は、
埼玉の登り坂をチャリンコで、
心地よく登っていく。
⑷9月生まれ
⑥好きだ嫌だ ⑦9月生まれの ⑦父と台風
すきだいやだ
くがつうまれの
ちちとたいふう
昔は嫌な父
今は彼を嫌なのか、好きなのかわからない。
9月に生まれた父と台風
⑸宝門清水
⑤清水の⑦スイカ🍉そうめん⑥今人無く
きよみずの
すいかそうめん
いまひとなく
あの秋田の田舎の町。
あの清水で、
よくスイカを冷やし、
そうめんを胃に流しこんだ。
今は人のない過疎の町。
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