1月の半ばからは抗うつ剤でドーピングして就職活動を続けた。薬は限度内マックスまで服用。ベンジョンソン並みにバッキバキにキメて活動した。このシーズンは企業も駆け込み求人が多く、一度目の転職活動より面接につながるケースが多かった。面接もうつ病のことは隠して脂汗を垂らしながら必死に笑顔を作って臨んだ。

 そんな中、大阪を起点とするあるゼネコンで内定をもらうことができた。新聞社よりも、ダメになったIT企業よりも給料がいい。会社規模も大きすぎず小さすぎず。軽く保守的な風土も逆に俺にあった。内定の連絡をもらった時は嫁さんと泣いて喜んだ。本当に、本当によかった。

 勢いで転職しようとする人に声を大にして言いたい教訓

 ①自分の能力にフィットした業界、職種を選ぶ。

 ②今の会社を辞めれたらよいという、内定ゲットが目的の転職は危険。

 ③会社の雰囲気や風土が自分に合うかは半分博打。可能な限りSNSなどで調査せよ。

 俺はもう、うつ病で寝込むようなことはない。しかし、飲み会やストレス過多になるといまだに胸が痛くなる。素人の感覚だがうつ病は脳に傷が入るイメージだ。骨や筋肉の断裂と同じ。古傷なのだ。何かのきっかけで簡単に痛みだす。ある意味一生付き合う「怪我」である。

 東京支社の同僚が一人メンタル疾患で休職した。激務の果て、また人間関係のもつれで体調が悪くなったそうである。この会社だから大丈夫というものでもない。ちょっとした環境の変化で脳なんて簡単に壊れるのだ。

 今日の俺は大丈夫。明日の俺はどうなのか?日々の生活は決して当たり前ではない。残りの人生、勉強して、仕事して、頑張って、悔いなく行きたい。またよしんば・・・自分の失敗を何かの形で人への教訓になるような活動ができたらうれしい。

 

おわり