龗一族とのお話。@.177


【冥府の領域と狐さんの御殿について】


以前話したことがある、龗一族達の領域には冥府が北側に行くほど強くなり、鳥居の境目がある。


その鳥居の境目付近に狐さんの根城があるのだ。


その為、私は崇一朗兄さんから「あまり近寄るな」といつも言われている。

これは他の意味もある(笑)


私は万寿さんの言いつけは守るが、崇一朗兄さんの言いつけはほとんど守らない(言われても忘れてるw)


ある日、普段見ないYouTuberの冥府についてのテーマで気になる事があり、狐さんのところに向かった。


相も変わらずシンとした長閑(のどか)な森をぬけ小さな川を渡り、狐さんのもとへ。


赤鳥居を抜けた先に狐さんがいた。


狐さんに色々なことを尋ねた。


萬戒「狐さん!なんで狐さんの鳥居って赤いの?赤いところ多いの?」


狐さん「親父から聞いてないんだね、華楊さんから聞いた話だと、秦氏っていう存在の影響があるよ!彼らは唐から来たんだよ(๑´꒳`๑)」


萬戒「聞いたことあった気がする(笑)」


狐さん「他にも聞きたい事があって来たんでしょ?そんな顔してる(*´ω`*)」


萬戒「そうそう、狐さん、物騒な(亡者たちの近く)に住んでるでしょ、なんでなの?」


さん「それはねーーー、えーーっとねーー。僕には他にも兄弟が居てね、お母さんが違うんだけど、その子がそこから離れられないから、僕も一緒にいるんだ(*´꒳`*)」


萬戒「兄弟いっぱいいるね!(ほとんど精霊と呼ばれていたりする)」


狐さん「僕の兄弟でも彼は特別で、僕は白いけど彼は黒いんだ。それでいて陽の光が嫌いで出てこないんだよ( ・᷄д・᷅ )」


萬戒「仲は良いの?」


狐さん「仲は良いよ(´•ω•ˋ)ただ彼はほとんど周りと関係を持たないんだ。時と場合にもよるけどね」


萬戒「会えるのーー??」


狐さん「会っちゃダメ……とも言いきれないけど聞いてみるね(*´꒳`*)」


狐さんが御殿の中へ入り、しばらくすると出てきた。


狐さん「会ってもいいってーーー✩°。⋆⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝」


萬戒「やったー!オジャマシマース!!!」


狐さんの御殿にはいると、中はなんと90度もしくは180度の螺旋状に床や壁がねじれ曲がっていて、歩くのに少し平衡感覚を奪われた。


進むほどに天井に壁や床が見える。


屋内にも赤い鳥居が見え、簾(すだれ)の連なった部屋に案内された。


狐さん「言ってた、まーちゃんだよーーー\( ・ω・ )/魂は取らないでね、怒るよ」


いきなり物騒なことを言われた(苦笑)


黒い狐さん「こんばんは、まーちゃん。いつもお供えありがとう」


どうやら狐さんに私がお供えしたものを、彼らは共有しているようだった。


萬戒「初めまして、黒い狐さん!いつも狐さんにお世話になっております!!(言葉合ってるかな?)」


黒い狐さんが、簾から顔を出した。


その姿は黒いお稲荷さん(狐)だった。


萬戒「わぁ!黒いお稲荷さん初めて見た!すごい!!」


黒い狐さん「この体は、僕は、呪いと死を司る狐だよ。怖くない?」


狐さん&萬戒「怖くないーーー!٩( ᐖ )و」


萬戒「あのね、いきなりなんだけど、呪いっていうのは黒い狐さんが呪うの?それとも人から頼まれるの?」


黒い狐さん「両方だよ。あと3つあるんだ、呪いは。それと単なる呪いならば、そこのアマホも受け持っているよ」


萬戒「アマホ?」


狐さん「僕のことだよ\( ・ω・ )/♪」


萬戒「そういえばアマノホテルの何とかの何とかだっけ!?」


狐さん「まーちゃん!僕の名前を知らないの!というか覚えてないの!?今まで名前も知らない僕と遊んでいたっていうの!?゚(゚`ω´ ゚)゚ピェー」


萬戒『この辺が崇一朗兄さんに似てるんだな……』


黒い狐さん「お前そんなだっけ?」


狐さん「僕は、まーちゃんの前では子供なんだよ♪( ◜ω◝و(و "」


黒い狐さん「こちらも調子が狂う。普段通りじゃいかないか?」


狐さん「わかったよ( ・᷄д・᷅ )」


萬戒『崇一朗兄さんと道真くんを見てるみたいだ……』


黒い狐さん「まーちゃん、然(しか)しながら何故私の事(存在)が解った?」


萬戒「そこはね、現代文明のお陰で勘づいた……です(YouTuberとか知らないだろうと思いつつ)」


黒い狐さん「まーちゃん、私と会ったことは親父にも秘密に……」


萬戒「あ、それは意識共有してしまっているから、もう無理になっちゃった」


黒い狐さん「そうか……まーちゃん、なんで呪いに興味を持ったんだい?」


萬戒『呪術廻戦に興味持ったって言えないw』


萬戒「実はね、今自分のお務めで、天然石に力を込めて腕輪にしたりして、人々に売っているの。でもその力って呪いとも言うんじゃないかと思ったのと、狐さんたちのお父さんから『それは呪詛とも言えるシャーマンなんかができる事だよ』って言われて気になったの」


黒い狐さん「ああ、なるほど。確かにそれは呪いだね、でも良い呪いだ。祝福というものだね」


黒い狐さん「でも私たちの扱う呪いとは違う。死や苦しみ、恨み、嫉妬や怨念から出来てるものだ。それらを飲み込み叶えるのが私であり、さらにその半量を図り、先へ送る事も、審判するのも私だ」


萬戒『どえらいひとに遭った気がする』


狐さん「僕や僕の眷属たちはその軽い分だけを取り扱っているよ」


萬戒「そうだったのかぁ……」


狐さん「普段から暗い願い事ばかりだから、まーちゃんと遊んでるのが楽しいんだよね(*´꒳`*)」


萬戒「そう言って貰えると嬉しいよ!」



そうして話をして暗くなる前に狐さんの御殿を出て、龗一族の家へと帰った。