あかねとでんでん

あかねとでんでん

CASK遺伝子異常症だったあかねの事と
あかねが大好きだったでんでんの旅の記録です

ぼくがお世話になっているバイク屋さんとはもうかれこれ20年以上のお付き合いになります。そのバイク屋さんが6月末でお店を閉めることになりました。始めてから45年ぐらいになるそうですが、バイク業界、特に地域で個人経営のお店をやるっていうのはなかなか厳しい状況で、店長は65歳なのですが後継者がおらず、体力的にキツくなってきたこのタイミングで辞めることにしたそうです。

 

フラっと行けばそこにお店があり、店長がいてバイク談義に花を咲かせ、ぼくのバイクの面倒をみてくれるっていうのが当たり前でずっと続くもんだと思ってましたが、ぼくも店長も20年以上お互い一緒に年を取ってきた訳で、そりゃこんな日が来ますよねえ・・・。

 

店長がいなくなって困ること。

 

まず、真っ先に頭に浮かんだのが屋根を付けたトリシティ。

 

 

トリシティ用ではヤマハディーラーでオプション扱いになっている帝都産業のものがあり、それだと全国のヤマハのディーラーで一応はみてくれるようです。が、ぼくのは色んなスクーターに後付けで屋根を作っている業者のもので、一度ヤマハのディーラーで聞いてみたら「その屋根が付いてる状態だと一切触れません」と言われたことがあります。

 

このトリシティは10年ぐらい乗っていて、屋根も店長に付けてもらったし、タイヤ交換を含めてメンテナンスもずっとやってもらってました。主な使用目的が子どもたちの習い事のお迎えで、4番目が中学生になった今はそんなに出番も無くなっていました。そこで以前から欲しがっていた友人にまだ必要かどうか聞いてみることに。

 

「これ純正じゃないからヤマハでは面倒みてもらわれへんで!」と念押ししたところ、友人のお世話になっているバイク屋さんだったら大丈夫っぽいので是非欲しいとのこと。ま、最悪、屋根を付け替えたら良いからってことで売却することになりました。

 

続いてカワサキのバイク。

 

 

2004年式なのでもう20年落ちです。トリップメーターが動かないという不具合はありますが、エンジンは絶好調でとりあえずは普通に走ってます。が、何かあってもお願いできるところが無くなる訳で、どうするかを考えないといけません。

 

 

これはサイドスタンドが根本からボキっと折れて自立できなくなったときのものですが、電話一本で取りに来てくれました。今後はこのままだとこういう状況になった時に途方に暮れることになります。

 

まず考えたのがカワサキのお店。ディーラーで言うとプラザ店というのがあるのですが、ここまで年式が古いのは多分迷惑がられるだろうなということで、近所にあったカワサキ専門店を掲げる老舗のお店へどんな感じか行ってみることにしました。お店の前は良く通るのですが、入店するのは初めてです。

 

開店間もなくの時間。シーンと静まり返ってる店内。「こんにちわ~」と声をかけると奥から年配のガンコ親父っぽい店主が出てきました。

 

実はお世話になってたバイク屋さんが廃業されるので困っててって話をすると

 

「ああ、そうらしいですねえ」

 

以上。

 

え?これからはウチで面倒みますよって言わないんや・・・。

 

HPをみたら「カワサキ車のことで困ったことがあればお気軽に」って書いてあったので、「メータースイッチの反応が悪くて」と症状を実際に見てもらおうとぼくはバイクの方に向かって歩き出したんですが、店主は微動だにせず。

 

仕方がないので口で説明すると

 

「ああ、それはメーター本体を丸ごと交換ですねえ」

「もう手に入らないので修理できません」

 

以上。

 

カワサキ専門店という割には独自の修理ノウハウは無く、アッセンブリーで丸ごと交換しかしないようです。リビルト品やどこかで在庫があるかもって探してみるってこともなかったです。

 

お気軽に相談しても、手間がかかりそうだったら即答で断るシステム。

 

「じゃあ乗り換えるとして、ちょうどそこに置いてあるニンジャ1000なんですが、今使ってるようにGIVIのリアボックスを付けたいんですけど」と聞くと、「今付いてるキャリアはそのままでは付かないと思いますよ」とのこと。

 

車種が違ったら固定位置が違うし付く訳ないやん!この店主にはそんな判断もできないぐらい無知な客に見えてるのかと思うと、すっかりやる気が無くなってしまいました。

 

挙句の果てに

 

「ER-6nは不人気車なので下取りでも値段は付かないですねえ」

 

はぁ~、ダメだこりゃ。

 

「どうもお忙しいところお邪魔しました」とすぐに退散。

 

この店主は創業者で、今は息子さんが仕切ってるようなのですが、息子さんがいてたらまた違ったのかも知れませんけどねえ。ま、それも含めてぼくとは縁がなかったということでしょう。

 

これでER-6nは手放すことが決定し、どうしようかなあと考えていたところ、ふと「レッドバ〇ンはどうだろう?」と思いつきました。全国チェーンのお店で、そこで買ったバイクだったら全国どこの店でもみてもらうことができます。つまり、お遍路で四国に行って故障したら近くのお店ですぐに修理してもらえます。ぼくは今のバイク屋さんにお世話になる前に一度バイクを買ったことがあったのですが、店員の対応がイマイチで疎遠になってしまった経緯がありまして・・・。

 

とりあえず口コミサイトで調べてみると、評判は賛否両論で、要はお店によるみたいです。全店直営なのですが、マニュアルがしっかりしていたとしても結局は人による訳で、よく利用するであろうお店がどっちなのかが重要っぽい。

 

ということで試しに近所のお店へ行ってみました。

 

店長と話が弾み、店内の雰囲気も良かったので、ER-6nはここで乗り換えることになりました。

 

 

ぼくの手元にやってきた時はこんな感じで、コツコツと自分好みにカスタマイズし、これからも乗り続けるつもりでしたが、まさかこの前の四国ツーリングが最終回になるとは・・・。

 

ちなみに「値段が付かない」とカワサキ専門店で言われたER-6nですが、レッドバ〇ンでは5万円の値が付きました。PCX150で今もお世話になっているホンダのディーラーでも聞いてみましたが、最低5万で乗り換えるバイクによっては10万いくかもってことで、カワサキのバイクなのにカワサキ専門店だけがゼロ査定という・・・。

 

レッドバ〇ンは国産車・外国車なんでも扱っていて、次のバイクは何にしようかなと色々検討してましたが、たまたま置いてあったカワサキのバイクにしました。カワサキ専門店には2度と行こうとは思わないですが、カワサキのバイクに悪い印象は全く無いですからねえ。

 

ただ、好印象だった肝心のレッドバ〇ンですが、任意保険の車両入替で必要な新しい車検証を送ってもらう依頼をしに訪れたところ、店長が不在で代わりの営業の人が出てきました。

 

「え~と、何を買ってくれたのかな?」

 

初対面なのにタメ口・・・?

 

メールで送って欲しいと頼むと

 

「ウチはメールはやってないんスよ」

 

ス・・・?

 

相槌は最後まで「うん、うん」でした。

 

最初がこの人だったらすぐお店を後にしてたと思います。こういうのも縁なんでしょうねえ。全国チェーンのお店なので人の入れ替わりも結構あるみたいで、店長が移動になったら近隣の別のレッドバ〇ンへ新規開拓に行こうと思います。

 

とりあえず残りのお遍路は新しい(というかこれまた古い中古車ですが・・・)バイクで周ります(^^)/