午後5時、ここ宮ヶ瀬ダムと宮ヶ瀬湖に隣接する公園に行こうか。そこは、本日の野宿ポイントである。すぐ近くだから向かおうではないか。
すると、そこへ行く道中、木がグイッと揺れた。そして、ナニかが動いた。うわっサルではないか!まあ、こういう大自然ではたまにある光景である。こういうのには慣れているから、さらに先を進もう。
おいおいおい、公園へと続く林道に何匹もいるではないか。それに、堂々と歩いている。そうとう人間に慣れているぞ。近づいてもまったく逃げない。5分ほど歩いただけでも、サルを10匹以上見掛けた。すぐ目の前にも歩いているし。
むむむ、こりゃ本格的にヤベえぞ。サルに囲まれての野宿になるんじゃねえのか⁈でも、幾多の過酷な野宿を経験しているワタクシ。肝が座っているから、まあヘーキだろうと、能天気な構えである。
あらかじめ調べておいた東屋(屋根付き休憩所)を陣取った。野宿ポイントである公園は、山の頂上らへんにあるだだっ広い公園であった。まわりは山に囲まれ、見晴らしがいい展望である。
マニアック号(チャリ)を東屋に置き、だだっ広い公園を探索。森の中にある公園といった感じ。おいおいおい、公園内にもサルがたくさんいるではないか。なんだその、堂々っぷりは…。
ハゲ山のような公園のてっぺんは、芝生が敷かれている。そこのベンチに座り、グラデーションに染まる変わりゆく夕空を眺める。30分ほど見惚れてしまった。それほど綺麗であった。
陽がどっぷり落ちた午後7時半、ミニコンロでパスタを茹でて食べた。静まり返った夜の空間。その中で、下界の煌めく夜景をウイスキーをちびちび飲みながら嗜んだ。たまに、サルがキーキー鳴いているがね。
物音がした森の中を見ると、2つの光が放っている。そう、サルの目である。すかさずライトを当てて、サルを退治した。なんだか、サルに慣れてきた。
午後11時、ようやく寝袋に潜って就寝。サルよ、オマエも寝ろ。
今日の走行距離、72キロ。少ねえ。