小学校を卒業するまで、私の髪型はおかっぱだった。しかも、必ず on the MAYUGE だった。同級生達が髪を編んだり結んだりしているのを見ては羨ましく思っていた。

唯一の自慢は髪の美しさで、いつも皆に褒められた。今はその当時の輝きは失われたが、年齢のわりには綺麗だと思っている。


小学校ではよく髪型をバカにされては泣いていた。

今思うと、何があんなに悲しかったのか…いや、口惜しかったのかな?


昔ならこの程度の事は日常茶飯事で済んでいたのだろう。だが、今はこんな事が集団イジメに繋がるケースも多いと聞く。実際、私の息子もイジメのターゲットにされた事がある。息子の話は後日ゆっくり書きますが…。


たまにテレビで、「イジメられる側にも原因がある」等とほざく教育者や親がいるが、思考回路が破壊されているのではないかと思ってしまう。根本的な部分が病魔に侵されている気がする。


植物に例えるなら、子供は花で親は根だと私は思う。十分な栄養(知識)を根から吸い上げることが出来て初めて綺麗な花が咲く。それなのに、根が腐っていたら綺麗な花は咲くはずもなく…。

こんな簡単な事が理解出来ないから「イジメられる側にも問題がある」なんて、言えるのだろう。

それが

問題の根本的な原因を弱者にすり替えるだけの行為

だとも思わずに…。


今、ある女子高生がイジメの真っただ中にいる。


学校は助けてくれない。

警察は何かあってからでなければ動けない。

近所の人は知らんぷり。


唯一の救いは、数人の友人が励ましてくれる事のようだ。







生まれたと同時に両親を悲嘆させた私は、母と共に退院すると更に祖父母をもガッカリさせたようだ。そんな中、私はすくすくと元気に育ち、益々おサルさんに近づいていったのである。

私の実家は周囲を教員住宅に囲まれており、右を見ても左を見ても先生達…しかも、母は学校の用務員だった。


ある日、斜め向かいの教頭住宅で外から鍵をかけられて外に出られないという事件がおきた。昔の鍵は南京錠で外から鍵をかけると中からは外せないようになっていた。

一体誰が何の目的で教頭先生や奥様を閉じ込めたのか…小さな田舎町である私の町は大騒ぎである。たくさんの大人たちが駆けつけ犯人探しが始まった。

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そして、何の進展もなく時間は過ぎてゆく・・・と、その時である。一人のおばさんが教頭の奥様に歩み寄り、何かを告げた。すると、奥様の顔色はみるみる変り何かを小声で呟いた。

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大人達がいっせいに振り返り、その視線は一人の幼子に注がれた。






えっっ!何?何なの


そして、ゆっくり近づいてくる今や鬼と化した我が母…。

母の口が微かに動いた。

「…お前が教頭先生の家の鍵、かけたのか?」

予想に反し優しい口調での母の問いかけに私は、

「うん」と素直に頷いた。



「このバカたれが!!!お前ってば馬鹿で馬鹿でホントに馬鹿で…」

馬鹿の連呼である。


そう、その時は忘れていたが…犯人は私だった。

馬鹿連呼の後、他の大人達のとりなしでやっと母から解放された私は家に戻ると更に祖父母から叱られた。


いたずら大好きな幼い私は他にもいろいろやらかしている(笑)


昭和**年2月23日

とうとうこの日が来た。そう、「私」が生まれたのだ。体重2700g程の小さな赤ん坊だった。

勿論、この時点では感情表現なんて出来る訳もなく…だが、きっとこう思ったはず!

「希望に満ち溢れた世界よ!こんにちは」

まさかこんなに起伏の激しい苦しくも楽しい人生を送るとも知らずに…。


とりあえず、隣町の一番大きな一件しかない総合病院で母は出産した。生まれたばかりの私を見て、母も父もとても落胆したそうだ。赤ん坊らしい可愛さや純真さはなく、黒くて小さくて本当に「子猿」が生まれたと思ったのだろう。高校を出てから、私も赤ん坊の時の自分の写真を見て「サルや!わいはサルや!」と叫んだ程だ。

母曰く、「お父さん、あんたを見た時、『可哀相に…嫁には行けないな、俺が一生面倒見なきゃないな』って言ってた。(笑)」母は笑いながら話していたが、当時は父と同じ事を思ったに違いない。だが、本人を目の前にして笑って話すことか?

まあ、あまり気にしてないからいいか。(笑)


そんな私でも勉強は出来たし、運動神経もいいほうだった。ありがとう、神様。

だが、その煌めきも小学校までだった…短いな、神様(笑)


中学校では初めての敗北感や挫折感を知った。教師という学校内での絶対権力者への憎悪、友達の裏切り、まさに「負け犬」だ。

いい事もたくさんあったはずなのに、中学校生活は色に例えるなら灰色だ。しかも、黒に限りなく近い灰色だ。


それでも、色々ありながらも生きるのが人間なんだなって思う。

こんな私ですが、少しずつ在り来たりな出来事や驚愕の出来事を書いていく事にします。









えっ?今の私もサルなのかって?


まさか(笑)結婚も出産も経験しましたよ~


生まれた時よりは少しマシになったようだ。