前回取り上げた O.V.Wright。
78年になると、Back Beat 時代のアルバム4枚が一挙に日本で発売された。
その4枚のアルバムのことはジャケ裏の写真を見てほしい。
ボクは71年に本国でリリースされた A Nickle and A Nail and Ace Of Spades の邦盤1枚しか買わなかった。
残りはそのうちに、と思ってるうちに買いそびれてしまったのを後悔している。
このへんは今、CD化されていていつでも手に入るからいいんだけど。
それよりも強調しておきたいのは、この78年に Back Beat(ABC傘下になった2枚を含む) 時代に発売された19枚のシングルのうち、アルバム未収録の13曲を集めて、日本独自のアルバムが発売されたことだ。
アルバムタイトルは All About Me。
多分桜井ユタカさんの尽力によるものだと思うので、氏にはいくら感謝してもし足りない。
この未収録曲もいまではCDに収録されているので、海外のファンに羨ましがられることもなくなった。
つまり、78年という年には、昨日紹介した Hi からの新作 The Bottom Line を含めて6枚のアルバムが日本でリリースされたことになる。
信じられないようなフィーバーぶりだ。
調べたら、来日は翌年の79年だった。
A Nickle and A Nail and Ace Of Spades から、アルバムタイトルにもなったA Nickle and A Nail。
このアルバムの中で一番好きな曲だが、桜井ユタカさんの解説によると、O.V. にしては珍しいレパートリーで、O.V. 作品を数多く手がけてきたプロデューサーの Willie Mitchell の好みだという。
アルバムではB面の4曲目だ。
アルバムではB面の4曲目だ。
All About Me からは、What About You。
67年の7枚目のシングルA面曲。
こんな素晴らしい曲がアナログ時代には、海外のファンにはシングル盤を手に入れる以外聴けなかったって言うんだから可哀相すぎる。
「O.V.の唱法で一番の特徴は、盛り上がったところで声をハイ・トーンにしてファルセット気味にスリリングに歌うところにある」と桜井ユタカさんが指摘している魅力がたっぷり味わえる作品です。