「便利の代わりに(その3・十円玉を握り締めて)」 | 劇団SHOW&GO FESTIVALのブログ

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みやたにです。
むかしは携帯電話は有りませんでした。
なにが起こるかと言うと、女の子の家に電話したいなと思うと、
まず相手の自宅でベルが鳴り響きます。だから夜中には架けられない。
常に先方ご家族の都合を考える訳です。
 
次に(これが最大の難関ですが、)向こうで誰が電話に出るか判らない。
「はい、○○です。」と野太い声が聞こえてきて、
そこで慌ててチンと切る訳にも行かないので、
「あ、私、××さんの高校の同級生のみやたにと申します。××さんは・・・」
と親父さんに言う時の息苦しさ。(父ですよ、父!)
 
さらに我が家で電話してると話し声が、うちの家族に丸聞こえなので、
色恋沙汰のときは外の公衆電話に架けに行ったりします。
ところが夜分に出歩く理由がない。
幸い(?)テニス部でしたので、ラケットを持って素振りに、あるいは、
「ちょっと走ってくる」とか言いながらジャージ姿で飛び出して、
手には十円玉をじゃらじゃら握りしめて近所の公園の公衆電話に走る訳です。
(ああ、テレフォンカードもなかった頃なんだ…とバレますね。)
 

 
このドキドキ感って、art(?)じゃありませんか?
え?違う?
そうかなあ。確実にLINEや電話がパーソナルに通じるよりも、ドキドキ数倍増しですよ。
もちろん携帯がなくていいなんて思ってません。
昔の方が良いとも思ってません。
でも、残念ながら、あのドキドキは、もう味わえないんですねえ。
 
そういうのを考えると、artだなあ。と思います。
自称artistの僕(みやたに)は、同時に、「自称・感動研究家」でもありまして、
そんなことを考えながら、日々、その奥にある感動の源を探ろうと試みます。
若い皆さん、「どーでもいいよ!」とお思いでしょうが、
意外と面白いヒントが眠っているかも知れませんよ。
 
このシリーズは、そろそろ止めましょうか^^;
Happy Valentine’s Day!