福島県には、名前をつけられた一本桜が沢山あって、毎年“一本桜番付”が作られています。
この中に、会津の桜はわずか二本だけです。
寂しい限りですが、実は会津には昔から“会津五桜”と言われる一本桜があります。
その中で、番付に入っているのは“石部桜”のみです。
この桜は、いわゆる“種蒔桜”と呼ばれているもので、農作業の始まりを告げる桜の一つです。
大河ドラマ「八重の桜」のオープニングに写っていた桜がこの桜で、撮影に偶然居合わせました。
石部桜は江戸彼岸桜ですが、会津五桜には同じ種類の桜はありません。
枝ぶりとか、花の付き具合とかがあまり勢いの無いものも多いので番付に入りにくいと思うのですが、個人的にはそれぞれ趣があって、愛着があります。
中でも、これからが見頃であろう桜の一つが、“大鹿桜”です。
写真のように、木としては枝もそれほど太くないですし、枝ぶりも特別では無い感じですよね?
しかし、この桜に出会った時、自分が桜について何も知らなかったんだなぁと、つくづく思ったものてす。
それまでは、ソメイヨシノと八重桜、枝垂れ桜と山桜くらいの区別しかなかったので。
まず同じく会津五桜の一つ、「薄墨桜」のように、咲き始めと散り際で花びらの色が変わります。
そして、最も特長的なのは写真ではわかりにくいのですが、葉が花弁の内側に出てくる事です。
桜の、知らない一面を見た気がしました。
咲いてる場所も素敵です。
磐椅神社には、もう一つ名物の桜があるのですが、咲く時期が全く違うので一緒に見られないのが残念です。
機会があれば、是非どうぞ。