先日とある演奏会の本番前に南弘明先生と再びお目見えする

機会を得ることが出来ました。

その演奏会ではなんと南先生直々の指揮して「秋の歌」を歌えることに

なり(実はこれは有る程度予想していた?のですが・・・私の願望を先回り

して読んで下さったT先輩はさすがです。)、これまた何ものにも代えがたい

一生の思い出となりました。

ステージの本番直前及びその後の打ち上げでまた南先生とお話する

時間が取れましたので追加で聞けたことをまた箇条書きにして残して

おこうと思います。

・1曲作るのにかかる時間は2~3週間ほど

 → ”小曲”については2週間位、とのことです。

・2集の”十月の薔薇”の冒頭はピアノが主旋律で合唱が伴奏の役割。

 → この主従関係の逆転の発想はチャイコフスキーのピアノ協奏曲1番の

    冒頭から着想を得たそうです。

・2集の”冬”の伴奏はギターを意識して作ったもの。

 → 先生はギターの音色が大好きなんだそうです。

・2集の”あの娘”3集の”シャンソン”と、若い娘の死を題材として選んだのは

 悲劇的だから。

 → 前にブログでも書きましたが「生と死」・「若さと老い」というテーマは

    この「月下の一群」シリーズではやはり意識されてるそうです。

 

あと先生の指揮で歌わせて頂いた「秋の歌」ですが、一番大事なクライマックスは

やはり”吹きまーくれー”の所でここは声が割れてもいいからトップのAはしっかり

出すこと、という本番前のご指導がありました。

それからこの曲に限らないことですが南先生はテンポは自由でよいと

仰るタイプで、必ずしも楽譜どおりあるいはずっと同じテンポでなくても良いとの事です。

(むしろアウフタクトは長めに、とも仰いました)

ここは月下の一群の楽譜を見てもらえば判りますが、随所にフェルマータを

多用されてることから先生の意図が透けて見えるかと思います。

 

以上とりとめもなくお聞きしたことをメモしておきます。

(2017年1月22日)