1993年の柊あおい先生のりぼん掲載作品。

掲載は平成5年4月号から平成5年7月号まで。

僅か4ヶ月の連載でした。

単行本には同作品と、平成4年12月号読みきりの「サイレント・ベル」が

収録されてます。


男の子となかなか話せない中学3年生の主人公諏訪 千波(すわ ちなみ)

と、思いを寄せる緒方君との恋愛物語です。

4ヶ月で終わったのがもったいないほどの良質な少女マンガです。


あいかわらず引き合いに出しますが、「耳をすませば」より私は断然

好みです。

話もこれから2巻・3巻と緒方君との恋愛が進んで行こうか・・・という

ところで終わってるので凄く勿体無いなぁ・・・と思います。

人気無かったんでしょうか?

キャラの描き方も「耳をすませば」でややコメディタッチの描き方に

揺れた分から恋愛物を意識したりぼん読者世代受けする可愛い

タッチに戻っていて、安心して読めます。

(この作品の前に大事な作品「銀色のハーモニー」が有りますが未読・・・

あちこち探してるんですが・・・・)


4ヶ月で終わった作品とは思えない位で、「星の瞳~」で描いたもどかしい

恋愛物の描き方がやっぱり柊先生は上手いなぁ、と私なんかは思い

ますが時代の需要とのズレがあったんでしょうね

(1992年よりマーガレットで「花より男子」が始まっていますのでこういう

タイプがメインストリームになる時代へと傾いていったんでしょうか)


同時収録の「サイレント・ベル」はいかにもクリスマス用に作った短い

読みきりというやっつけ的な作品で、やや不完全燃焼な印象です。

それにしても主人公の梢子(しょうこ)は桔梗(ききょう)にそっくり、

瓜二つ、というかほぼ同一人物です。

自分でもキャラの描き分けが上手くない、と仰る柊先生ですが、

(この頃になると絵柄自体は安定しています。)これはちょっとまんま

過ぎるような・・・?


(※なお今日からブログテーマに「柊あおい」を追加しました。