一人で雄琴温泉に行った話

 

最近、私は一人で温泉や銭湯に行くことにハマっている。先日は滋賀県にある雄琴温泉に行った。というのも、私はいわゆるソロ活という、一人で好きな時間に好きなことを好きなだけ楽しむことに現在夢中である。『ソロ活女子のススメ』というドラマの影響を受けて、一人行動に自信を持つことができ、行動力がついた。そんな自由気ままな生活を楽しんでいる私だが、最近気にしている「わたしのイケないところ」がある。

 

すれ違いざまの態度

 

人とすれ違う瞬間が私は嫌いである。雄琴温泉駅から温泉施設へ歩いていく道中、前方から10数人の男たちが歩いてくる。危機察知能力が高いと自負している私は、50メートル離れた距離から彼らの存在を探知した。およそ大学生の体育会系の部活か。みな金色に頭髪を染め上げ、ところどころにサングラスをかけている者もいる。

 

「うわぁ、おしゃれ人間だ」

 

顔を道の草にそらし、うつむく。いざすれ違う瞬間、胸がどきどきはらはらするのだ。「何か絡まれたりしたらどうしよう」とか考えるのである。すると、集団の前方を歩く一人の男がこう言った。

 

「怖がらなくて大丈夫だよ」

 

この言葉を聞いた時、私の胸ははっとした。何をおどおどしているんだ、私は大人ではないか。まるで、親戚のおじさんが人見知りの甥っ子にかける言葉じゃいか。情けない。いつまでこうやってしているのだろう。大人なら、堂々と胸張って歩くのだ。たとえ、「おしゃれ人間」に狼狽している胸中だとしても、それを態度に出さず、スーマートに流すものだ。

 

中高時代の私

 

なんでこんな態度をとってしまうのか、私の過去から考えてみた。中高時代の私はうつむきがちだった。顔をあげて、どこを見てよいのやらキョロキョロするよりも、下を向いている方が楽だった。コミュニケーションから逃げていることに甘んじていた。きっと自分に自信がないからうつむいてしまうんだな。