お鮨、ラーメン、うどんの次は丼(どんぶり)。キーワードは「口内調理」 | お酒、グルメ、ときどき健康と雑学

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NHKの「クールジャパン」という番組を視ていると、
外国人の日本文化の受容体に、変化が起きていること実感させられます。

番組の趣旨が、「日本人が気付かない日本のクール」ということを考えると、
ヤラセはないにせよ、
それにそった番組構成になっていることはやむを得ないとして、
ひと昔、ふた昔前に、日本人は黒い紙を食べていると怪訝(けげん)そうに見られていたのが、
今や、おにぎりや手巻きずしがクールになっている時代になっていたとは、
驚き以外の何物でもありません。

お鮨、ラーメン、うどんなどのほかに、
最近では、丼物にも外国人の注目が集まっているそうです。

丼物を前にした外国人が、
のっているものだけ先に食べて、
後からご飯を食べる光景を目にした人も多いかと思いますが、
(この間TVで見たのは、うな重大好き外人で、やはり鰻を先に食べて、残ったご飯だけ別に食べていました。たれがついているので、ご飯だけでもおいしいのですが…)
これは、「口内調理」、あるいは「口中調味」という文化が、
日本独自のもので、外国人にはない文化だからだそうです。

「口内調理」とは、
いろいろな食べ物を、一品ずつではなく、同時に食べることで、
口に中でいくつかの食べ物を調理して、味わうことだそうです。

それぞれの料理は、独立したものとして、料理そのものを味わえばよいのに、
いくつもの料理を、同時に口に入れて料理を楽しんでいるように見えるのは、
外国人にはなんとも不思議に、あるいは下品に見えているのかもしれません。

ところが、偏見の垣根を取っ払ってやってみたら(あるいは、日本の食文化への共感からか。)、
意外とうまい、新しい味や食感の発見ができて、楽しい。
そして、それを受け入れ始めたということなのかもしれません。

食品化学や味わい教育に詳しい、学習院女子大学の品川明教授によると、
「口中調味」には、健康的なメリットがあるということです。

口中調味を意識的に行い、口の中で変化する味わいを感じようとすると、
噛む回数が増え、それによって唾液が多く出るようになり、
唾液中の酵素がより働くようになるそうです。

それが、消化や吸収を助けるようになるとのことです。

同教授によると、
「口中調味」は、脳の満腹中枢を刺激し、食べすぎや塩分摂取過多を防ぐことができるなど、
健康面でのメリットも、大きいのだそうです。

 

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