https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/information.html

 

2017年5月31日、「黒川古文化研究所+泉屋博古館連携企画特別展『名刀礼賛 ― もののふ達の美学』ブロガー内覧会」に参加させていただきましたので、レポートいたします。

なお、掲載いたしました写真は主催者より特別の許可を得て撮影しております。

 

「刀剣乱舞」人気で女子の間で日本刀ブームということを耳にしますが、私個人としては刀剣に全く興味なし。そんなことなので、お勉強のつもりで参加いたしましたが、結論から言えば、刀剣及び刀装具の世界はおもしろいって実感した次第。

 

恵まれたのは、黒川古文化研修所が所蔵する名刀30口を見ることができたこと。国宝、重文を含むこれほどの規模のものは関東では初とのことで、最良のものを大量に見たことで、その魅力の一端を感じることができました。

それは死という闇を背景にしたぞっとする美しさと言ってもいいかもしれません。もちろん刀剣は祭祀や家宝といったことで実際の殺人刀として必ずしも使われたものばかりではないのですが、平安や鎌倉の刀が室町や江戸時代のものより細身なのは何度も研磨してきたからという説明を聞けば、その刀が放つ美しさは人の死を背景にしたものかとぶるっとしてしまいます。

右:粟田口国光の太刀(鎌倉時代、重文)

 

短刀ですが、右は国宝です。「無銘 名物(伏見定宗)」(鎌倉時代)。

 

刀身を取り巻く刀装具もまた魅力的です。

例えば上図左の刀の鐔。彫られているのは豊干禅師と虎。凶暴な虎を手なづけ服従させ従えていたという豊干禅師に武運をあやかってということでしょうか。さりげなくもののふたちの思いが伝わってきます。

右も鐔。後藤一乗「瑞雲透鐔」(江戸時代)。雲を手前は前に奥は後ろにしつらえることで奥行きを表現してます。江戸時代なのでやはり実践的というよりは技法を凝らして装飾的にといことでしょうか。

 

その他鞘とかも装着した拵えの展示やもののふの描いた絵画も。

 

6月3日に映画「武曲」が公開となりましたが、ある意味現代のもののふの物語である本作は竹刀、木刀に加え真剣も登場。綾野剛さんと村上虹郎さんの死闘は真剣をイメージすると面白さ倍増となりますので、ぜひ本展を鑑賞してから「武曲」を見ることをオススメします。

http://mukoku.com/

 

【概要】

会期:2017年 06月 01日 -  2017年 08月 04日
開催時間:10時00分 - 17時00分(入館は16時30分まで)
休み:月曜(7/17は開館)、7/18
開催場所:泉屋博古館分館
       〒106-0032 東京都港区六本木1-5-1
       03-5777-8600(ハローダイヤル)

入場料:一般800円(640円)/大高生600円(480円)

     /中学生以下無料