植毛して良かったと、少なくとも今の自分は思っている。
今後、それが変わる可能性はゼロでは無いけれど、確かに今の自分を救ってくれている。
AGA、という言葉を知ったのは今からもう5年位前になる。
初めて、自分の髪が後退しているのかもしれない、と感じたのは2019年の夏だった。
ジムに通っていて、そのジムのシャワー室の鏡でオールバックにした自分を見た時、何となくおでこが広いような?と思った。
ただ、その時は気のせいかなと流してそのままにしていた。
その後、その年の秋頃にM字の後退を確認した。
あの頃のことは思い出したくもないが、「初めてAGAを自覚した瞬間」と言うのは、正しく「絶望」の感覚だった。
振り返ってみれば、結果的に今の自分の毛量は2019年と比べて減っていない、何なら増えている可能性もある位だし、恐らく30数年生きてきて、自分のことを「ハゲてる」と思った存在は自分自身ただ一人だろうと思う。
その位、比較的軽度のAGAだ。
ただ、程度としては軽くても、自分自身の受けた精神的苦痛は、これまでの人生のあらゆる全ての苦痛と比較してもAGAによるものが最大だったと思う。
だから、この4,5年はAGAと戦いながら、人生を何とかやってきた感じだ。
植毛したからと言って、AGAが治るわけでは無い。完治は無い。
ただ、4年以上治療を続けて、どの程度の進行速度かある程度認識した今の自分が植毛手術を受けることは、
AGAによる不安を、かなり大きく改善してくれた。
数年前の自分にとっては、植毛なんて夢のまた夢だった。
金銭的には何とかなるが、職場的に無理だろうと思った。
思いっきりでこを出す髪型をしているし、後頭部も短くしている。
手術を受けるには、まず髪型から変えていく必要があるけれど、知人の多い環境では準備を整えたとしても、バレずに植毛手術後を過ごすのはムリだろうって結論に至っていた。
それが、色んな偶然が重なって、新しい環境、比較的自分のことを知っている人の少ない環境へ行くことになった。
そのタイミングでカウンセリングを受け、1ヶ月後には手術を受けることが出来た。
術後も、最初の1週間は本当に大変だったけれど、それでも結構何とかなった。
2ヶ月も経てば、割とおでこを出す髪型にしても問題なくなる。
今はもうオールバックにしたとしても、全く誰も気にしないだろう。
時々ふと、手術を受けた自分を、勇気を出した自分を凄いなって思う。
あの時の自分に、恥ずかしくないような自分でいたい。
もっと勇気を出して、もっと動き続ける。




















