25歳の8月のある日。
今日は新しい職場に 初出勤です。
プレッシャーを
抱えていました。イギリスには
行ったことがない。(そもそも外国にご縁がなかった)
職場に向かう途中の駅でエスカレーターを降りながら
マザーグースの歌の一つ、
ハンプティダンプティを繰り返し頭の中で鳴り響かせて。
Humpty Dumpty sat on a wall,
Humpty Dumpty had a great fall.
今日からイギリス人ばっかりの職場で仕事を
することになりました。
採用面接は英語でした。英語学校なので校長先生
と最終面接です。
ホントは英語で仕事したことなんてないのですが
何を訊かれても
明るく♪ "Yes, I can!"
と答えたせいか、25人中1人、採用されたのです。
(人数は後で聞きました)
英語はまだだめだ~、何ができるかなあ?
国民性を知って置くだけでも違うかしら。。。
藁をもつかむ思いで思いついたのが
マザーグースの暗記。同僚になる人達が子供の
頃から親しんだであろう言葉とリズム。
それなのに、職場に着いてみるとイギリス人
同士の話は何が何だかさっぱり聴き取れない。
全てが タッタカ タッタカ 聞こえるのです。
でも一つだけその日にヒントを手に入れました。
こちらがつたない英語で話しかけると
Sorry? と訊き返してくるのです。しり上がりのSorry?
これは え?今何て言った?という感じで
決して私にごめんなさいって言っているわけではなさそう。
その日から同僚たちの話が少しは聞き取れるように
なるまで私の会話は Sorry? Sorry?
の連発。
でも同僚たちは根気よくこのStrangerを受け入れて
くれました。
Sorry? は魔法のことば。
私のボキャブラリーを増やしてくれました。