よくよく考えると、格言っていっぱいあるので、
もっと更新しないと終わらないコーナーなんですよね、これ(汗)
いやー、思い付きで手を広げ過ぎた(笑)
ま、じっくりと完成させていこうと思いますよ!
後悔の中で迎えた今回のお題は、
金は引く手に好手あり
これでいってみようと思います。
金は引く手に好手ありっていう格言の意味は
「金は前に進むには不自由しないけど、
後ろには一つしかいけないよね。
だから、出来るだけ下段で使った方が、隙無く使えるよ。」
って意味です。非常に論理的ですね。
しかし、ここで悪ふざけが始まるんですが、
「じゃあ、金は出来るだけ下の方にいた方が良いって事ですか?
![目](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
と、屁理屈をこねてみましょう(笑)
名付けて「下段金特集」!(そのまんまじゃないか:笑)
平成11年のHNK杯 杉本-堀口戦では、
3枚連結下段金を見る事が出来ました(下図)
![将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~](https://stat.ameba.jp/user_images/20110519/10/shogi-strategy/6c/ca/p/o0283026311237168178.png?caw=800)
元々いた金を引いたのではなく、
持ち駒の金を打ったというのが惜しいところです(笑)
もっとも、3枚目はどうしても持ち駒からになっちゃいますけどね。
実戦は以下△4八銀と打ちこみ、
3枚連結下段金は早々に消え去りました。
私が調べた感じ、
4枚連結下段金をプロの実戦で見つけることはできませんでした。
平成19年の銀河戦 糸谷-伊藤戦では、
一間飛び下段金を見る事が出来ました(下図)。
![将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~](https://stat.ameba.jp/user_images/20110519/10/shogi-strategy/2d/b3/p/o0283026311237179974.png?caw=800)
竜を仕留める一段金ですが、
糸谷当時4段が放った▲4四桂が好手で、
いくばくもなく後手投了においやられました。
「一段金」と聞くと堅いイメージがありますが、
そんな事はありません。
平成12年のNHK杯 鈴木-深浦戦。
名付けて「離れ離れの下段金」(下図)。
![将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~](https://stat.ameba.jp/user_images/20110519/10/shogi-strategy/b0/3a/p/o0283026311237193708.png?caw=800)
流石にこれだけ離れていると、
堅いというイメージは無いですよね(笑)
私もこれだけ遠距離の下段金は見た事がありません。
これに対し、鈴木当時6段は▲6一金!と打ったので、
一段金(?)が入り乱れる珍形になりました。
反対に、
「敵陣深くに打ちこまれた下段金を見てみたい!」という方は、
平成10年の王将戦 堀口-勝又戦をどうぞ(下図)
![将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~](https://stat.ameba.jp/user_images/20110519/11/shogi-strategy/0b/f3/p/o0283026311237222822.png?caw=800)
「ん?下段金が無いじゃないか」とお思いでしょうが、
ここから勝又当時4段は、△6九金 ▲4九玉 △5九金打とまさかの乱れ打ち!
自陣の下段金は良形ですが、
敵陣への下段金(というより一段金)は効率が悪い形の代表格。
プロの実戦ではなかなかお目にかかれませんね(笑)
勝又プロの名誉のために書いておきますが、
勝敗は後手勝ちとなりました。
では最後に、平成元年のA級順位戦 大山-田中戦から、
私の好きな下段金を(下図)。
![将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~](https://stat.ameba.jp/user_images/20110519/10/shogi-strategy/63/4b/p/o0283026311237208674.png?caw=800)
こんな手を指されたら、「ヤメテクレー」と悲鳴が出そうな下段金(笑)
穴熊は恐ろしいですね(汗)