shogi-sankenのブログ

shogi-sankenのブログ

主に三間飛車の研究、実戦の記事を投稿していく予定です。

Amebaでブログを始めよう!

 

自分の将棋について投稿するのは少々気恥ずかしいので今まで書いてこなかったが、今回はYouTubeで中継もされていたし、結構多くの人が見てくれていたのでまあいいかなという感じで書くことにした。

 

 

自分の将棋を題材にする利点は対局中の心理を記事に反映できること。忘れないうちに書き留めておくのは自分にとっても悪いことではないような気がする。

 

先手 石井さん

後手 私

 

【第1譜 菅井流】

初手からの指し手

▲26歩△34歩▲25歩△33角▲76歩△44歩▲48銀△42銀▲68玉△43銀▲58金右△32飛▲56歩△62玉▲78玉△72玉▲57銀△52金左▲77角△82玉▲88玉△54銀(第1図)

 

            【第1図は22手目△54銀まで】

最近は気分で戦法を選んでいるところがあるので、△42銀のところで少し考えてしまった。しかし、決勝まで全部三間飛車で勝ってきたし、結局は三間飛車に託すことにした。図のタイミングで△54銀と出るのが最近菅井先生が連採している指し方で、相手の受け方を次第で穴熊に組む含みがある。

 

 

【第2譜 永瀬流】

▲66銀△72銀▲78金△35歩▲55歩△43銀▲57金△51角▲46金△64歩▲68角△34銀▲98香△63金▲99玉△74歩▲16歩△94歩▲96歩△14歩▲77銀引△13桂(第2図)

 

           【第2図は44手目△13桂まで】

この記事はYouTubeの解説を参考にしながら書いている。また、ソフトにはかけてないので書いてあることが正しいとは限らないことは了解いただきたい。▲66銀を見て美濃にすることにした。

 

深浦先生曰く「この局面、若手は▲66銀らしいんですよねえ、柔軟性があって。」銀を玉側に上がった場合は▲46金が部分的な形。金で守られると穴熊を阻止する動きは難しい。

 

特に意味はないけど▲16歩△94歩は呼吸かと思った。結局どちらも突きあう形になり、△13桂が狙いの手。永瀬先生が振り飛車党時代によく指していた形だ。

 

 

【第3譜 開戦】

▲66歩△25桂▲26飛△84角▲56金△24歩▲88銀引△45銀▲57金△36歩(第3図)

 

           【第3図は54手目△36歩まで】

桂で歩を取らせて▲26飛と浮くのがこの形の手筋。次に▲36歩△同歩▲同飛となれば桂のガードをするりと抜けて軽い形になる。本譜△84角はそれを牽制した意味で、▲36同飛のときに△73桂▲26歩△65歩のような反撃を見ています。▲56金~▲88銀引は「勝率の高い手」という感じで、一番いやでした。

 

 

【第4譜 受け将棋】

▲46歩△37歩成▲45歩△36と▲28飛△45歩▲56歩△同歩▲65歩△同歩▲75歩△同歩(4図)

 

           【第3図は66手目△75同歩まで】

△36歩には本譜の進行と▲同歩△同銀▲35歩△同飛▲46金△37銀不成のどちらもあると思っていたが、残り時間が少なくなってきたのでとりあえず突いて指されてからちゃんと考えるつもりだった。

 

△36とでは△48と▲44歩△38飛成▲43歩成△58とが自然だが、清算して▲52銀で勝てない。「と金損」は大きいのである。本譜は渋く歩の補充を阻止し、玉側の突き捨ても迷ったが全部取ることにした。深浦先生、加藤桃先生に「受け将棋ですねえ」との評をいただいた。昔は将棋が乱暴と言われることが多かったので成長(更生)したのかもしれない。

 

 

【第5譜 見落とし】

▲56金△46と▲65金△64歩▲66金△39飛成▲27飛△36竜▲77飛△56と▲75金(5図)

 

   【変化図は▲64歩まで】     【第5図は77手目▲75金まで】

 

△46と▲同金に△同歩だと、▲同角で飛車にヒモがついてしまうので先に飛車成ると思います。しかしそこで▲45金ですと・・・」「△28竜に▲46角で、」「そこでさらに△73角がぴったりですか。」「そこで▲64歩(変化図)はどうですか?「なるほど・・・技の掛け合いがまだ続きますねえ」

 

▲56金と出た以上▲65金の一手だと思い込んでいたので、アーカイブを見て仰天した。上記の順はまずそうなので、▲46同金のときに単に△73角と上がって飛車金を睨んでおくのかもしれない。

 

本譜はじっと▲66金から▲27飛の構想が見えてなかった。正直結構いいのかと思っていたので▲54金~▲43銀で△39飛成に▲25飛と切って勝負してくるのかな、とだいぶ的外れなことを考えていた。

 

指す手がわからずとっさに△36竜と引いたが悪い手ではなかったようだ。見落としがあっても、結果悪手を指していない進行は、「実力以上に指せてる=運がいい」と捉えるようにしている。

 

 

【第6譜 ファーストロジック】

△66と▲84金△76歩▲同飛△同と▲73歩△同桂▲同金△同銀▲41角△62金上▲77歩△75と▲24角△33歩▲37歩(6図)

 

          【6図は93手目▲37歩まで】

ファーストロジック杯の由来は「論理的思考を大切にして欲しい」というものだそうだ。

5図から深浦先生が「これがファーストロジック」と言って示したのが△76歩。私は全く見えていなかった手で、以下▲同飛△66と▲84金△76となら本譜に合流する。

 

本譜▲84金△76歩

「イチゴ(飛車)をすぐ食べるのでなくフルーツ盛り合わせにする手筋」(深浦九段)だが、その瞬間に▲73歩が嫌だった。宮原三段がTwitterで指摘していた手で△同桂は▲同金△同銀は▲57飛!△同と▲同角(変化図)で収集が付かない。つまり△76歩を取ってもらえない可能性があるので本譜は手順前後だったというわけ。

 

            【変化図は▲57同角まで】

微妙に形勢が揺れてそうだったが、△75との局面はだいぶ手厚くなったかと思った。

 

「ここも論理的思考ですね。さて、この局面で働いていない駒はなんでしょう。――そう▲68角ですね。ここは▲24角と出ます。」

案件も入れ込みつつ大盤で解説しながら局面を広く見て、パッと本筋の手を指摘する深浦先生。

 

 

【第7譜 激戦】

△26竜▲33角成△29竜▲76歩△同と▲85桂△77歩▲73桂成△同金上▲74歩△同金左▲77銀△同と▲同馬△85桂▲44馬(7図)

 

          【7図は108手目▲44馬まで】

終局後、強い人から「馬を作らせずに指すのはどうでしたか?」と感想を頂いた。第6図から△34竜▲57角の進行で、と金の受け方がよくわからなかったが、有力だったと思う。本譜はここまでの手厚い方針にそぐわない感じでやや違和感を持って指していた。

 

▲76歩は諸刃の剣だがと金に働きかけるのが一番いやな勝負手。思わず小声で「そうだよね、」とつぶやいてしまった。(聞こえてたかはわからない)いい受けもないので、剥がし合いに突入した。

 

△74同金左に深浦九段の推奨はべたっと▲63銀。私は以下△78歩成▲同銀△77桂(▲同銀左なら△79金で詰めろが続く)で勝ちと読んでいたが、▲69歩から粘られてそれも大変かもしれない。ここら辺はいろいろ変化があっていろいろ読んでいた。

 

 

【第8譜 暗転】

△77桂打▲同桂△同桂成▲71銀△92玉▲77馬△85桂▲66馬(8図)

 

          【8図は108手目▲66馬まで】

7図は△72金打で受けに回るしかなかったかもしれない。

銀二枚という持ち駒がかなり厄介で、図から△77歩で攻め合いたいが、▲71銀△92玉▲74角成△同金▲82銀打ですぐ必死がかかってしまう。

△72金打に▲62銀なら△77歩▲73銀成△同金上▲71銀のときに今度は△93玉型が攻めづらい形となる。

 

本譜△77桂打は詰めろで迫るならこれしかなく、一手勝ってると思っていたが、▲71銀を決めてから▲66馬が詰めろになるのを全く見落としていた。桂を打ってしばらくしてから見落としに気づき、必死に勝負手を探していた。

 

 

【第9譜 見切られる】

△75銀▲74角成△66銀▲85馬△77角▲88桂(9図)

 

          【9図は123手目▲88桂まで】

△75銀~△66銀はなかなかの勝負手と思った。本当はノータイムでビシッと取って胸を張りたかったが、めっちゃ簡単に詰んでいたら恥ずかしいので30秒ほど確認してしまった。

 

△66銀の局面の優れている点は後手玉がめっちゃ詰みそうなことである。

「えーこれ詰まないんですか?」「うーん詰んでいてもおかしくはないが、、▲84桂が手筋ですね」

「・・・・・・・・」「はい、時間切れ(笑)」

これが狙いだ。詰まされても文句は言えないが、際どく逃れている筋がいくつかあったので深追いしてくれればチャンスがあると思った。

 

もう一つの優れている点は先手玉の詰めろが少し見えづらいことだ。

△89金▲同玉△77桂不成▲88玉と進めてしまうとはっきり詰まないが、最初に△77角と打って▲88桂に△89金と捨てる手があって詰み筋に入る。

 

しかしちょっと相手が悪かった。

▲85馬が超冷静な一手で、これが▲81銀以下の詰めろ。つまり「詰めろ逃れの詰めろ」である。自玉の詰み筋に気づいたときはがっかりしてしまった。△77角も「詰めろ逃れの王手」だが、77の地点には歩を打てないと話にならない。ここで実戦的にも形勢がはっきりした。

 

 

【第10譜 総括】

△68金▲49歩△78金▲同銀△72金打▲74歩△75飛▲同馬△49龍▲69歩△88角成▲同玉△75銀▲85桂△44角▲89玉△77桂▲同銀△71角▲73歩成△69龍▲88玉(投了図)

 

          【投了図は145手目▲88玉まで】

▲49歩が利くのが先手にとっては大きく、冷静に見るとかなり余されてそうです。以下着実に押し切られました。

 

 

1局を通して押している時間が長いのかと思ってましたが、並べ直してみるとかなり互角に近そうですね。最初に銀損してるのと馬が利いてくる形の穴熊が固いのでやはり勝つのは大変です。

居飛車穴熊への恨みがまた一つ増えてしまいました。意識的に手厚く指していましたが、それでも手厚さが足りなかったかもしれません(△26龍から攻め合ったあたり)。


初手から最後まで自戦記を書いてみた感想としては、「たぶんもうやらない」です(笑)長すぎる。

後になって見直したときに書いてよかったと思えればいいんですけど・・・