女流AbemaTVトーナメント放送前に… | 将棋大好き雁木師の新将棋文化創造研究所

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「将棋大好き雁木師の将棋本探究」をリニューアルしたブログです。
主に将棋に関する詩などの作品紹介と、自分の将棋の近況報告を行います。

読者の皆様こんばんは。雁木師でございます。さて、この度インターネットテレビのAbema TVにて、女流棋士のトーナメント戦が放送されることになり、放送日が徐々に迫ってきました。今年6月~9月まで行われた「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」にて採用された「フィッシャールール」が今回も採用されるとのことです。ただし、今回の女流トーナメントでは持ち時間などが若干変更されています。これも含めた詳細については、日本将棋連盟とAbema TVの番組詳細のリンクを掲載しますので、こちらからご確認ください。

日本将棋連盟:新シリーズ『女流AbemaTVトーナメント』の放送が決定!優勝者は『第2回AbemaTVトーナメント』への出場権を獲得 ~初代女流早指し王は誰の手に!? 12月2日(日)夜8時から放送開始~

Abema TV:女流AbemaTVトーナメント決勝1回戦 里見香奈女流四冠 対 香川愛生女流三段 12月2日(日) 20:00 〜 22:37

 さて、今回紹介する書籍は、そのトーナメントに出場される香川愛生(まなお)女流三段が今年の夏に出した新書です。



タイトルは

「職業、

女流棋士

著者:香川愛生 出版元:マイナビ出版

価格:850円+税 頁数:223頁 縦:18cm

今年の8月に発売された商品です。

 

 さて、いつもこのブログをお読みいただいてる方は、「次は著者のプロフィールの紹介」と思われているかもしれませんが、今回は、内容が著者自身の自叙伝的な要素が絡んでいるため、プロフィール紹介と内容の紹介を絡めながらお話したいと思います。

 香川女流三段は東京都出身。中村修九段門下。2008年10月に女流2級(当時15歳)になり、女流棋士としてデビューします。その後、奨励会に在籍されたご経験があり、最高位は4級でした。その後、再び女流棋士に復帰し、対局、普及活動などにご活躍されています。タイトル戦にも登場経験があり、女流王将のタイトルを通算2期獲得されました。将棋大賞にも2013年度に女流最多対局賞、翌14年度には女流棋士賞も受賞されています。

 一方で、そのルックスなどから、メディアに引っ張りだこで、一部メディアでは「将棋界のまゆゆ」と呼ばれたこともあります。また、日々SNSで情報を発信されており、時々ですが、コスプレ姿を披露することもあります。9月に放送された「有吉反省会」では、アニメのキャラに扮して登場し、出演者の度肝を抜いたことも記憶に新しいという方もいらっしゃるではないでしょうか。他にも、様々な教養、趣味をお持ちで、今回の書籍でも教養や趣味の話が出てきます。

 というわけで、香川女流三段は現在の女流棋界で人気・実力ともにトップクラスの棋士とも言えます。そんな彼女が、どんな人生を歩み、どんな生活をして、そしてどんな未来予想図を描くか…。読み進めていくごとに楽しみが膨らむことは間違いありません。

 内容としては、上記で述べたこと以外では、女流棋士の歴史と変遷。そして、この書籍の核である香川女流三段の過去、日常、そして女流棋士の今後についても綴られています。この書籍は、女流棋士を目指す方やその親御さん、女流棋士を知りたい方にはおススメなのは勿論ですが、現代社会における女流棋士の価値、存在を認識する本としても貴重な一冊であることは確かです。

 ここ数年で、女流棋士の実力が上がったという声を聞きます。現在進行中の棋戦状況を将棋連盟のホームページでチェックしてみたところ、里見香奈女流四冠を筆頭に、男性棋戦における女流棋士が予選で大活躍しているのも確認できました。また、奨励会でも三段リーグで西山朋佳女王が奮闘しています。里見女流四冠は残念ながら、奨励会を三段で退会されましたが、「女性棋士」の誕生はそう遠くない未来にも実現するかもしれません

 著者である香川女流三段をはじめとする女流棋士の皆様の今後のご活躍、そして史上初の「女性棋士」の誕生を祈念して、今日は終わりたいと思います。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。