1年前。
混乱した状況から少し落ち着き、残りの時間を大切にしようという雰囲気を勝手に感じていた中で。
私はまだ漠然とした不安を抱えていた。
たまたま2人で話す機会が出来て、話しづらいであろう話題を幾つか振った。
いつものように言葉を選びながら答えてくれた。
最後に思い切って、不安をぶつけた。
「急に居なくなるんじゃないかってずっと不安だった」と。
「俺はずっと居るよ。俺が最後まで守っていくから」
その言葉と優しい声が、脳裏に鳴り響いている。
この1週間。
胸の奥から込み上げる得体の知れない感情のうねりを押さえつけ、悪夢が醒める日を待っている。
悪夢なんかじゃないって頭では分かってるのに、心は拒絶し続けたまま。
それでも1ヶ月後には否が応でも現実を突き付けられる。
もちろんその時は全てを受け止める。
だから今はもう暫く、気持ちと記憶を見つめながら緩やかに過ごしていきたい。
今日も明日も深呼吸。