2016年8月21日

僕の人生を変えられた日

僕の今に大きく影響するお話

嘘みたいな本当の話

この先僕が忘れないように

ここに置いておきます。




高校3年の夏休みの最終日

当時付き合っていた大学生の彼女の家に泊まり

ライブハウスに友達のライブを見に行くために

玄関を出ようとした時

後輩から電話がかかってきた


仲の良い後輩で友達のAを通して仲良くなった後輩

電話口でいつもはおちゃらけた後輩が重い声で

「言わないといけない事があります」と一言

何かトラブったのだろうと思い

「どうした?」と返すと

数秒の無言の後

「Aが死にました。殺されました。」と言った


正直タチの悪いドッキリかと思った

ただ電話口で後輩の声が震えているのを感じて

「マジで言ってるのか?」と返す

「まだ詳しい事は分かっていないけど本当です。」

数秒無言が続いて僕が

「分かった伝えてくれて有難う 何か分かったら教えてくれ」

と電話を切った


玄関で立ち尽くしている僕に

彼女が「大丈夫?何かあった?」と聞いてきた

僕が「友達殺されたらしい」と返すと

何か色々心配された。正直あんまり覚えていない。

「とりあえず行ってくる、またね。」

と家を出た

駅まで歩きながら

やっぱりドッキリか何かだろうと思う反面

見え隠れする絶望に襲われていた


ライブハウスに着いたら当時のバンドメンバーが来ていた

高校も同じでAとも仲が良くめちゃくちゃ一緒に遊んで

メンバーも何処か暗い目をして居た

一言「聞いた?」と聞くと

「聞いたよ、マジなの?騙そうとしてるだけじゃね?」

と僕と同じような状況、心境な事がわかった。

友達のライブを見に来た物の、そんなメンタルでは到底無いし

正直ライブの記憶もあんまり無い

家に帰ってからもあまり記憶がない

現実という実感も無かった


翌日学校で集会が開かれた。

そこで先生から

「A君が亡くなりました。」と泣きながら告げられた

殺された事も事実だった

仲の良い奴以外はそこで初めて知った様だった


僕はそこでやっと嘘では無いと実感し始め

集会が終わり授業が始まる時には

友達と学校を抜け出し

校舎裏の団地の駐車場で二人で泣いて居た


しばらくすると担任の先生が自販機で買った飲み物を持って現れた

先生は何も言わずにそれを僕らに渡して座りこみ

僕らと一緒に泣いて居た

2時間目終了のチャイムが鳴った頃

先生が立ち上がり

「授業は出席って事にしとくから気にするな」と言いながら校舎に戻って行った。

結局僕らはその日授業には出なかった


そこから僕は眠れない日々が続いた

不思議と疲れや眠さは感じなかった

家族や周りの人に心配され続けたが

どうする事も出来ない


5日目

バイト先で意識を失い倒れ 気が付くと病院だった

理由は言うまでも無い

約10日の入院生活

沢山の人がお見舞いに来てくれた

心配させない様にカラ元気で乗り切った

そういえばその彼女と会ったのはそのお見舞いが最後だった気がする。

その後直ぐに素っ気なく別れを切り出してしまった。

ほんとごめん


基本的には何もする事が無い入院中

嫌でも体は休まるし 色んな事を考えた

いっそ僕も終わってしまえ。とかも考えた


入院して7日目くらい

Aと最後に会った日の事を思い出した

突然LINEで「今から2人で遊びません?」と誘われ

夜中に原付バイクでAの家の近くのスーパーの駐車場に集合

何をする訳でも無く2人で喋ってた

2人でバイク並べて写真撮ったりしてる時

彼が

「俺将来めちゃくちゃイケてるバイク屋やりたい!あやっぱりアメ車とかも置いてある店!基地みたいなやつ!」と言い出した

僕は

「めちゃくちゃ良いじゃん溜まり場みたいになりそうだけど(笑)」と返す

すると彼が

「えいいじゃん!ギター置いとくからオオタケさんそこでライブしてよ!それまでにめっちゃ売れてよ!めっちゃ楽しみ」と一人で盛り上がり始めた

僕は

「無理だってwバンドだって趣味だしw」

と言うと

「いやオオタケさんまじカッケェし絶対行けるって!」

そんな会話を思い出した




拝啓 お調子者へ


5年経った

俺は車の関係から進路を変えて音楽を真剣にやり始めて、お前の無責任な言葉のせいで人生大狂いだ。

どうしても会いたくなる言葉も少なくともある。

でもまだお前が大喜びする様な結果は残せて無いから

もう少し頑張ってみるよ。

もうちょいカッコつけられる様になってから

会いに行くから。

気長に待ってて、忘れた頃に会いに行くから。