どの年代の人でも健康でいるために必要不可欠な「睡眠」。
睡眠不足だと、高血圧や糖尿病などのリスクが高まる可能性もあるそうだ。
ところが、厚労省が2019年に実施した調査によると、20歳以上の男性の約37%、女性の約40%が、1日あたりの平均睡眠時間において睡眠不足とされる6時間未満だったという。

年代別に推奨される睡眠時間は、成人の場合基本1日に6~8時間とのこと。そして、平日の睡眠不足を解消するために休日に“寝だめ”をすることは、体内時計を乱し健康を損なう恐れがあるとして、注意を促している。

一方で高齢者の場合、健康上問題がなければ、8時間以上寝床にいることは推奨していないという。睡眠時間は年齢を重ねるごとに短縮され、例えば65歳で実際に眠れるのはおよそ6時間とされているからだそう。

子供の場合、小学生で9~12時間、中高生で8~10時間を推奨しているとのこと。成長するごとに睡眠を誘うホルモンの分泌時間が遅くなることから、思春期は夜更かしをしがちになるという。そのため、TVやスマホを見る時間を1日2時間以内におさめることなどを勧めているようだ。

良質な睡眠をとる大切さを発信するため、小中学生向けに睡眠教育を取り入れている自治体もあるという。
例えば、堺市の一部小学校では、睡眠の基礎知識を教えているほか、直近の睡眠時間の記録から課題が見つかれば、保護者を交えた面談でアドバイスを行っているそうだ。
実際に、睡眠教育を受けていた男性によると、「学校でアドバイスを受けたことで、週末の夜更かしを意識的に減らし、授業中に寝ることがなくなった」という。

睡眠に関する知識が増えている今、堺市のように学校でも積極的に取り入れることで、子供のうちから良質な睡眠をとる習慣ができるのではないだろうか。