やってみようぶろぐ

やってみようぶろぐ

一日の出来事や頑張ったこと、反省しなければならないところや
相談されたことを偏った目線で書いていこうと思います。

Amebaでブログを始めよう!
前回の続きです。
 
 苦手なお客様から仲良くしてみようと思い何か行動しようと考えていた時でした。
ある日、そのお客様が同じ会社の方と一緒にお越しいただきました。
非常に仲良く、お話しており、いつもより楽しそうにゲームしていました。
この時、自分がディーラーに行くという絶好のチャンスがきました。
もーやっときた!!と思いましたね。
 
交代まで1時間。笑わせれば自分の勝ち。
そう言い聞かせて接客へ!
 
ただそんなうまくはいきません。
なんといっても僕はいわゆるコミュ症です。
なにを話せばいいのかわかりませんでした。
 
二人は楽しく話しているのに、話に入ろうとすればすごい剣幕で
「お前、嫌い」とストレートに言われればそりゃ黙ります・・・。
 
入ってくる情報といえば、二人の職場の役職。
お連れ様は係長。そしてターゲットのお客様は社長。
内心”え、こんなフランクでええの?”と思うくらい上下関係なくしゃべっていました。
そのあとも「黙れ」・「おもんない」・「お前ディーラーはよ代われ」などなど。
もー心も半分は折れていました。
1時間が5時間ほどに感じて、面白くなかったです。
やっともうすぐ交代かー、耐えたー
などと考えているときに
「お前。嫌い。」
僕は何も話していませんでした。
”なんもゆうてないのに、こんなん言われるんや”
とかを考えていたら
「いやwwまたまたwwそんなんいうてww」
!?!?
お連れさん笑ってる!?
ってか流してました。
この時僕はやっと理解しました。
この社長さんは、これを冗談として言ってるんだ。
表情を見れば大真面目。
こういう風に人に当たって楽しんでるんだ。
じゃあどうすればいいかすぐに答えが出た。
思いっきりいじられよう!
でももう時間がない。どうするか。
代わってから絡んでみるか。
やってみよう。
そうなればまずはネタがいります。
ネタはなにかないか・・・。
ここはカジノバーです。カジノチップを使おう。
この時ネタになれば何でもよかったんです。
話す内容さえあればなんでも。
ってことで声をかけてみました
僕がディーラーの時社長さんは負けていました。
なので
「さっき負けた分取り返すの手伝います!僕が賭けてもいいですか!?」
こんなのだめに決まってるんです。
換金はせず飲食代にカジノチップという仕組みですが、お客様の所有物。
負ければなくなるんですから。
ダメ元で言ってみたんです。
「は?負けたらどうすんねん。」
そうなりますよねww
とか言っても返すのも無理です。
1発ギャグやものまねもできない。まずそれで許してもらえるわけがない。
「勝つまで賭けさしてください。」
自分でも何言ってるんだろうと思いました。考えるための時間稼ぎみたいなものでした。
「ほな1回だけやで。」
・・・・・・・・・・・・・どうしてこうなった。
うわードジ踏んだー。
勝つわけないやんこんなん。
とか思ってました。
どうしても勝たなければ。
プレッシャーがすごかったです。
負ければ何を言われるかわからない。
とりあえずやらなければ。
「勝てばいいだけですもんね!」
「そーや。負けたらどつくで。」
”やばいな。・・・”
とかそんな会話をしました。
他の記事に書いている通り・・・博打の才能皆無
痛い目を見てきてます。
しかもゲームはブラックジャック。
最初のトランプが2枚配られそこからカードを引くか引かないか決めて
出た数字を全部足してディーラーより合計が21に近ければ勝ち
オーソドックスなゲームですが
最初の2枚で、合計が14,15,16になれば勝利は絶望的
最初の2枚が重要なんです。
 
それからゲーム開始
僕が最初の2枚で11になりました。もう一枚引いて合計18
ディーラーのカードが7。ディーラーが10、J,Q,Kを引けば勝ち
勝率6割強。
安心して社長さんも「お、勝ったやん。おもんな」
とか言われました。
僕自身もホッとしました。
「じゃあ次も勝ちますよーw」
と次の勝負を考えていたら・・・
 
ディーラーのターン
7から4を引き、11
11から10カードで21
・・・・・・負けました。
 
「うそやん!」
「これはないなーww」
「どないすんねん。お前」
普通にギャンブルあるあるで悔しくなり、もう一回を所望しました。
1発で妬けましたね。
自腹切るんでもう一回やらしてください!
負けたらビールおごります!
悔しすぎる!
こんなこと言ってて気が付きました。
この5~10分間この人めっちゃ笑ってるやん。
しまいには
「おーwwやれやれww破産しろww」
とか言いながらチップを賭けさしていただける優しいおっちゃんへと変化しました。
正直僕がギャンブル熱が再発しただけで、接客なんて忘れて普通にゲームを楽しんでいただけでした。
(もちろんビール代は僕が支払いました・・・)
あっという間に1時間が過ぎており
僕の財布の中身はビールへと早変わり。
社長さんのチップはもうぎりぎり。
「そろそろ帰ろか。誰かさんのおかげで負けたし。」
「僕も財布ほぼ空ですよ・・・」
 
気が付けばもう普通にお話していました。
2時間前までボロカスに言われてたのがウソみたいに。
 
お会計の時には
「店長。俺らが飲んだ分現金払いするし、会計やり直して、こいつが払った分返したれよ。
あと、こいつになんか好きなもん飲ませて。その分足した会計出して。」
 
僕の働いていた店は他の業務に支障が出るため、お酒は禁止されていたのですが、この時はさすがにOK。
僕の初めてのドリンクになりました。
 
それから、その社長さんが来るたびに自分から好んで絡みに行き、お酒をもらい、たまにゲームもせずカウンターでお話を聞いてもらい聞かしていただいてました。
 
”あ、この人とこの店で1番仲良くさしていただいているのは自分だ”
と自覚するくらい仲良くさしていただきました。
 
すると次第にほかのスタッフとも話すようになり、
ほぼ毎日お店に来ていただいた時期もありました。
 
これで第一段階。クリア。
次もやれる。でももっとうまい方法もあるはず。
 
結局人から距離を置いているのは自分なんです。
あの人はどうしても無理。
確かにこれはあるかもしれません。
でもその人は自分にない経験をしています。
誰であれ大小はありますが、苦労や成功をしているはずです。
もしその人と似た経験をすることになれば、その時の選択肢が一つ増えます。
これはとても大きなことではないですか?
 
過去の自分が考えもしなかった結果にこの時たどりつきました。