これは嫁の黒歴史になっているが、嫁と出会ったのは婚活パーティーだった。
当時は婚活と言う言葉もなく、お見合いパーティーと言われ、一部の人には蔑まれたり、恥と見られる事も少なくなかった。俺はそのパーティーのスタッフで仕事と掛け持ちでバイトしてた。

どんなバイトかと言うと、司会補助から受付、カップリング集計、顧客確保とアフター、場合によってはサクラもやった。中でも他パーティー会社への偵察が一番楽しくて、気兼ね無く参加出来たし、何より当時独り身だった俺にとっては出合いのチャンスでもあった。

参加する人は常連さんが割りと多く、出合いが少ない人ばかり。クセがある人は多かったが、立派な努力だと思うし、好感が持てた。一生懸命努力する姿はやはり美しい。
スタッフも粒ぞろいで一人無茶苦茶イケメンがいて凄い人気だった。

そんなパーティーのお客だったのが嫁。たまたま偵察に他社パーティーに参加してる時に出会った訳だが、見た目も好みだったが、それよりも何かと一生懸命に映った。

偵察がてらに早速アプローチ。カップリング成立するはずだったが、寸手で裏切られる。嫁は女性一番人気で他の人とカップリング成立。一応俺も男性一番人気だったが、2番手の人とカップリング成立。

ほう。やってくれる。まぁいいや。連絡先は先に交換したし。今後次第かな。と、カップリングになった子と連絡先を交換した後、他スタッフと飯を食いながら今回のミーティングの打ち合わせの連絡をしようと電話してると、嫁が突っ立ってた。

あ、今回カップリングおめでとうございます。

嫁  そちらこそおめでとうございます。良かったですね。私を一番にすると言われてたみたいですが、違ったのですね。やっぱり怪しいと思ったんです。

?僕がカップリングなった方は2番手の方ですよ。一番はあなたにしましたよ。

嫁  えっ?そうだったんですか。ごめんなさい。でも、あなたみたいな慣れた感じの人が来る所じゃないのに、どうしても怪しく思えて。本当に彼女いないんですか?

いませんよ。

その時嫁の携帯が鳴り、離れて会話してたのだが、どうも喧嘩っぽい。何か訳ありだなこの子。おっと、ミーティングの時間に遅れる。

ごめんなさい。これから行く所があるから今日はこの辺りで。気が向いたら連絡下さい。

ちょっと待って。と嫁、電話を速攻切ると

嫁  どこに行くの?やっぱり彼女いるんでしょ?絶対怪しいと思った!信じなくて良かった!捨てられるなんて絶対嫌だし!

いやいやいや。う~ん・・・じゃぁ言うよ。あのね、僕実は他パーティーのスタッフなんだ。今日は偵察で来ててさ・・・

嫁  えっ?!サクラ?!やっぱり怪しいじゃん!

いやいやいや。今日はサクラじゃなしに参加者の一人。偵察もなんだけど、当然彼女もいないし、いい子いたらなって思ってね。

嫁  う~ん・・・良く分からないけど、やっぱり怪しい!

そうですか。分かりました。では僕はこの辺で。気が向いたら連絡下さい。良ければパーティーも紹介しますので。

嫁  待って!どこに行くの?

今回の偵察のミーティングと食事です。

嫁  私も行く!

えっ?ミーティングって仕事の一環ですよ?一般の方はちょっと・・・

嫁  ダメですか?食事だけでいいんです。ミーティング終わるまで待ってますから。

・・・寂しいんだろうな。かわいそうに。何か訳があるのだろう。スタッフの中に友人がいるのでそいつに相談しようか。

早速電話して今回は友人と2人でミーティングする事に。連れて来てもok。

嫁  ありがとう。


これが地獄の入り口だと俺は全く思ってなかった。

続く